「糖質制限で老化する」は本当か 文藝春秋2018年8月号 | インターネットとパソコンとスマホで格闘ゲームの日々

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「糖質制限で老ける」という週刊誌の記事について



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 この4月、「週刊新潮」がセンセーショナルな記事を掲載した。なんと糖質制限を続けると老化が進み、寿命が縮まるというのだ(「糖質制限で『老ける』『寿命が縮まる』」「週刊新潮」4月5日号)。広告の見出しや記事を読んで、心配になった人も多かったのではないだろうか。





 2010年頃から始まった「糖質制限」のブームは、今やすっかり社会に定着した感がある。

 スーパーやコンビニに行くと、当たり前のように「糖質オフ」や「ローカーボ」あるいは「ロカボ」(低炭水化物)をうたうパン、麺類、発泡酒、お弁当などが並んでいる。


 言うまでもないが、糖質制限とは三大栄養素(たんぱく質、脂質、糖質)のうち、糖質の摂取量を減らす食事療法だ。


「糖質制限で老化する」は本当か

糖尿病の改善や予防に効果的


 なぜ糖質を減らすと「健康にいい」とされるのか。それは三大栄養素のうち、食後すぐに血糖値を上げるのが糖質だけだからだ。糖質を減らせば血糖値を低くコントロールできて、糖尿病の改善や予防に効果的とされている。さらに、短期間で体重を減らせるエビデンスがあり、多くの医師がその効果を認めている。





 糖質は主食となるごはん、パン、麺類など炭水化物(主に糖質と食物繊維で構成される)に多く含まれている。また、甘いお菓子類やジュースはもちろんのこと、果物やアルコール類(とくにビールや日本酒など)にも糖質は多い。

 糖質を減らす分は、野菜や肉料理、魚料理を満足するだけ食べていいとされることが多い。食べる量全体を減らす「カロリー(エネルギー)制限」のように、空腹に耐えなくてもいいところも人気の理由だ。

 厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2015年版」は、一日の総エネルギーの摂取基準として、たんぱく質13~20%、脂質20~30%、炭水化物50~65%を目標値としている。これは、ごはんとおかず2、3品の定食的な組み合わせなら、毎食ごはんを茶碗一杯か、男性では昼か晩の一回だけ2杯食べる程度の量となる。

 糖質制限では、この中からまずごはんを減らす。減らし方には、朝昼晩のうち一食だけ抜く緩やかな方法から、2食抜く方法、そして3食徹底して炭水化物を避ける厳格な方法まで幅がある。ちなみに、お茶碗一杯のごはん約150gの中で、糖質の量は55gほどだ。



スーパー糖質制限を実践する医師は68歳でも若々しい



 国内でいち早く糖質制限の効用を広めた高雄病院(京都)理事長の江部康二医師は、糖尿病患者に対して3食徹底して炭水化物を避ける「スーパー糖質制限食」を指導している。江部医師自身も52歳で糖尿病を患って以来、68歳になる今日まで率先してスーパー糖質制限食を実践してきた。

「私の糖質の摂取割合は総エネルギーのうち10%足らず、一日30~40gほどです。52歳のときヘモグロビンA1cは6.7%ありましたが、糖質制限をして以来、薬を飲まずにずっと正常値です(ヘモグロビンA1cは1、2ヵ月前の血糖状態を表す糖尿病の指標で、4.6~6.2%が基準値とされる)。

 68歳になった今も歯は全部残っていますし、肌もこの通り若々しいでしょ。糖質を摂らないから老化しにくいんです。眼もよく見え、聴力も低下していない。医学部の同窓会に行くと、『お前だけ年をとってないのはおかしい』って言われます」



通常食に比べて30%も老化が進む? 

 そんな糖質制限で老化が進み、寿命が縮むというのは本当なのか。




 「週刊新潮」の主張の根拠の一つとなっているのが、東北大学大学院農学研究科の都築毅准教授が行った動物実験の結果だ。それによると、通常食を与えられたマウスは長生きしたが、糖質制限食のマウスは平均寿命より20~25%短命だった。さらに、老化の進度にも顕著な差があり、糖質制限食の個体は背骨の曲がりや脱毛などがひどく、通常食に比べて30%も老化が進んだという。

 どうしてこのような実験をしたのか。都築准教授に話を聞いた。

 「私は10年以上前から日本人の食について研究しているのですが、むかしの平均的な食事と欧米化が進んだ現代的な食事を食べ比べる実験をすると、マウスでもヒトでも1975年頃の日本人が食べていた和食が最も健康にいいという結果になったのです。その頃の和食を食べると内臓脂肪が減って体形がスリムになり、悪玉コレステロールやヘモグロビンA1cが低下、炎症指標の値(CRP)も改善します。健康にマイナスの結果が一つも出ないのです。

 その当時、日本人は魚、豆腐など動物性以外のたんぱく質を多く摂り、野菜、海藻、キノコなど具材がたくさん入ったみそ汁などと一緒に、総エネルギーの70%にもなる山盛りのごはんを食べていました。それなのに糖尿病になる人は、今より少なかった。ところが、現代では糖質は健康に悪いとされ、摂取量も50%ほどに減っています。そこで本当に糖質はよくないのか、まずはマウスで確かめてみようと思ったんです」





脱毛が進み、背骨が曲がり始めたマウス

 その結果、糖質制限のエサを食べたマウスは確かに内臓脂肪が落ちて体重が減り、ヘモグロビンA1cも上がらなかった。しかし、ヒトだと60歳に相当する月齢の頃から毛づやが悪くなって脱毛が進み、背骨が曲がり始めた。80歳にあたる月齢になると通常食のマウスに比べて老化の進み具合で大きく差がつき、糖質制限のマウスはどんどん死んでいったという。その理由を都築准教授は次のように考察している。


 「糖質を減らすとたんぱく質や脂質の割合が増えます。摂取したたんぱく質はアミノ酸に分解され、筋肉などに再合成されますが、実は一定の割合で不良品のたんぱく質ができ、それが溜まると老化を促進するのです。若いうちは筋肉の代謝が盛んで不良品が出にくく、それを分解する『オートファジー』と呼ばれる能力も高いのですが、年を取ると不良品が増え、分解能も落ちます。

 とくにアミノ酸の摂取が多いとオートファジーが抑制され、不良品のたんぱく質がたまりやすいことがわかっています。私はこのメカニズムは人間でも当てはまるのではないかと考えています。糖質制限を否定しているわけではないのですが、高齢になると血糖値が高いことよりも、低栄養のほうが問題となります。壮年期は肥満や糖尿病予防のために糖質を減らしていいと思いますが、高齢者はむしろ炭水化物(エネルギー)をたくさん摂ったほうがいいのではないでしょうか」



動脈硬化が悪化した事例

 「週刊新潮」の記事では、糖質制限を始めた3年2ヵ月後に脳梗塞を起こし、右半身が麻痺した60代男性のケースも紹介。心筋梗塞、脳梗塞などの予防に詳しい真島消化器クリニック(福岡県)院長の真島康雄医師が男性を診察すると、いつ再発してもおかしくないほど動脈硬化が悪化していたという。男性は炭水化物を摂取しない代わりに、トンカツなどの揚げ物をたくさん食べ、お酒も毎日飲んでいた。

糖質の代わりに、脂肪を過剰に摂取
 真島医師が話す。


「糖質を控えると、その代わりに脂肪摂取が増える。それがよくないんです。私は3、4ヵ月に一度、患者さんの動脈8ヵ所をエコー(超音波)で測定していますが、糖質制限でやせたのに、プラーク(血管壁に脂肪の粒子が堆積したもの)が厚くなって動脈硬化が進み、いつ心筋梗塞や脳梗塞になってもおかしくない人を他に何人も見てきました。

 プラークが溜まる原因は脂肪です。動物性に限らず、魚でも植物性でも脂肪を摂り過ぎると、体内に摂り込めなかった余分な脂肪は6時間以上も血管の中をめぐります。血圧によって、指で擦り付けるような強い力で血管内皮細胞の隙間に押し込められるのですから、プラークが溜まるのも当然です。

 体重が減った、血糖値が下がったと喜んでいても、動脈硬化が進んで心筋梗塞や脳梗塞になり、早死にしてしまっては元も子もありません。糖質制限は脂肪を過剰に摂取しやすく、動脈硬化の進行に対するリスク管理の発想がありません。だから私は、糖質制限は危険な食事療法だと批判しているのです」

 さらに記事では、国立国際医療研究センター病院糖尿病内分泌代謝科医長(当時)の能登洋医師らが2013年に報告した研究も紹介。糖質制限食に関する多くの研究論文を集め、データを総合的に分析したところ、糖質摂取量の最も少ないグループの死亡率は、糖質摂取量の最も多いグループの1.31倍だった。 




ヒトを対象にしたデータはない

 だが、糖質制限を推進してきた医師たちは、この「週刊新潮」の記事に反発。北里研究所病院糖尿病センター長の山田悟医師は「話にならない」と一蹴する。

 「記事はマウスの実験を根拠にしていますが、動物実験の結果はそのままヒトには当てはまりません。なぜなら、動物とヒトは代謝経路が異なるからです。たとえばネコはチョコレートに含まれるテオブロミンという物質を代謝できないため、チョコを食べると神経毒となり動けなくなります。だからといって私たち人類も、チョコを食べてはいけないと言えますか?

 同様に、ヒトにはインスリン遺伝子が一つしかありませんが、マウスは2つ持っています。ヒトに比べ糖の処理能力が高い一方で、高脂質食には弱い性質がある。もし今回の実験結果をヒトに当てはめるなら、そのマウスがヒトのモデルとして適切か、エサが本当にヒトの食事を再現できているかといったことから検証する必要があるのです。

 それに今のところヒトを対象にした研究で、糖質制限で老化が進むことを示すデータは一つもありません。それどころか、血糖値、肥満、脂質異常症、血圧が改善し、メタボ解消になる可能性を示す研究がたくさんあります。それらを無視して、都合のいいデータだけで糖質制限の危険性を煽るのは大いに問題ありです」

 EBM(科学的根拠に基づく医療)を準則とする現代の医療では、被験者(患者など)を無作為に数グループに分け、薬や治療などの効果を比較する「ランダム化比較試験(RCT)」や、それに次いで、何万もの人を長期に追跡し、生活習慣などの違いによる病気や死亡のリスクを比較する大規模な「コホート研究(住民集団の追跡研究)」が、信頼性が高いとされる。一方、個別の患者の症例や動物実験などは参考にすべきではあるが、臨床上の根拠としての信頼性は低い。

 したがって、それらだけでヒトの「老化が進む」「寿命が縮む」というのは無理があるだろう。



 動脈硬化が進むという真島医師の主張にも、江部医師が反論する。

「真島先生の患者さんのケースを見ると、糖質制限と言いつつ、トンカツなど揚げ物をたくさん食べ、ビールも毎日飲んでいたとありますよね。そんなことをしていたら血糖値が上がって、動脈硬化が進んでしまうのは当然です。揚げ物の衣やビールにも糖質がたくさん含まれているからです。

 それに、糖質制限を始めても心血管病を起こす人はいます。なぜなら、糖質を控えたことで現在の血糖値が改善したとしても、それ以前に高血糖が長年続いていた人は、『高血糖の記憶』によってすでに血管にダメージが蓄積しているからです」



欧米のデータばかり使われている

 さらに、国立国際医療研究センターの研究についても、山田医師が次のように指摘する。

 「あの研究は、カロリー制限派による『糖質制限叩き』が盛んだった2000年代の住民研究を集めたものです。その当時は糖質制限に不利な結果ばかりが論文化されていました。しかも、欧米のデータばかりが使われています。逆に、10年代になってからは、日本人の住民研究でも世界18ヵ国の共同研究でも、糖質の割合が少ない食事を摂っていた人ほど総死亡のリスクが低いという結果が出ています。食習慣は民族差が大きいのに、日本での研究結果を無視するのはおかしいですよね」


炭水化物の摂取量が多いほど死亡リスクが高かった

 山田医師が指摘する通り、昨年8月、糖質制限派を勢いづかせる研究成果が報告された。

 世界的に権威のある医学誌「ランセット」のオンライン版に、「炭水化物の摂取量が多いほど死亡リスクが高かった」と報告されたのだ。この研究は5大陸18ヵ国の35歳~70歳の13万5335人を登録し、2013年3月末までに中央値で7.4年間追跡した大規模なコホート研究だ。

 それによると、炭水化物摂取量の多さは総死亡率の高さと関連しており、摂取量が最も多いグループは最も低いグループに比べ1.28倍リスクが高かった。炭水化物の摂取量と心血管病の発症および死亡リスクとは関係していなかった。

 一方で、総脂肪(脂肪全体)および脂肪の種類別の摂取量は総死亡率の低さと関連していた。とくに飽和脂肪酸(動物性の油脂に多い)の摂取が高いほど、脳卒中のリスクが低かった。総脂肪、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸(植物性や魚の油脂に多い)の摂取量は、心筋梗塞あるいは心血管病死亡とは関連がなかった。

 つまり、この結果に基づくと、糖質制限をしても心筋梗塞や脳卒中などのリスクが上がるわけではなく、しかも肉、魚、植物性に関わらず、脂肪の摂り過ぎを心配する必要はないということになるのだ。


脂肪を悪玉とするのは間違い

 研究について、江部医師は次のように評価する。

 「この結果に驚いた人もいるかもしれません。ですが、脂肪を悪玉とする説は世界的にすでに否定されています。たとえば米国で5万人の女性のうち、半分を通常の食事、半分を脂肪の少ない食事にしてもらって、8年間の経過を追った研究がありますが、どちらも心血管病になった人の割合は変りませんでした。

 また、脂肪に含まれるコレステロールをたくさん摂っても、血中のコレステロールが増えるわけではないことが明らかになり、2015年以降、米国の栄養療法の指針や日本の食事摂取基準でもコレステロールの摂取基準は撤廃されています。


 体に脂肪がつくのは、炭水化物の摂り過ぎが主な原因なのです。血糖値が上がるとインスリンが分泌されて、血中のブドウ糖を筋肉内に取り込みます。そのうちの余ったブドウ糖が中性脂肪に変えられて、体脂肪として蓄えられるのです。また、動脈硬化は脂肪ではなく、高血糖が続いて血管が傷つくのが原因です。そこにコレステロールが溜まるのは傷を修復しようとした結果であり、コレステロールの多いことが動脈硬化の原因ではありません」

 つまり、糖質制限推進派の医師たちの主張を信じるならば、糖質制限で老化が進み、寿命が縮むのはあり得ないことになる。むしろ糖質を控えたほうが心血管病のリスクが下がり、寿命は延びるというのだ。

「週刊新潮」と「糖質制限推進派」のどちらを信じたらいいのか。


たんぱく質を摂りすぎると老化が促進されるという研究も

 適切な食事療法のあり方について研究する金沢大学大学院医学系研究科内分泌・代謝内科学分野教授の篁(たかむら)俊成医師はこう話す。

 「糖質制限をすると、たんぱく質あるいは脂質の摂取量が必然的に増えることが懸念されます。そうした食事を長期的に摂り続けると人間はどうなるのか、実はまだよくわかっていないことが多いのです。

 たとえば、同じカロリーで糖質を減らして脂質の多い食事を摂るとどうなるか、エネルギーの出入りを厳格に測定した研究があります。それによると、同じカロリーの脂質制限食と比べて体重は減ったものの体脂肪は減少せず、体のたんぱく質の量が減っていました。つまり、糖質を控える分、脂質を摂り過ぎると筋肉がやせる可能性があるのです。

 次に、糖質を減らしてたんぱく質の多い食事を摂るとどうなるか。マウスの研究で、肝臓へのたんぱく質負荷によりインスリンの効きが悪くなって高血糖になり、脂肪肝にもなりやすい結果となりました。それだけでなく、たんぱく質を摂り過ぎると老化を促進する可能性があり、ヒトでもがんや糖尿病になって死亡するまでの期間が短くなるという研究があります。

 こうしたメカニズムが働きうることを考えると、やはり極端な糖質制限はおすすめできないというのが、私の考えです」



 ただ、一方でこんなデータもあるという。

 「長期間に亘って健常人を追跡した『北陸コホート研究』では、糖質摂取量が多い人ほど約10年後に糖尿病が増えるという結果でした。ただし全員ではなく、元々肥満のある人で糖尿病が増えていたのです。この研究は糖質制限の効果を示すものではありません。ただ、太っている人は、糖質の過剰摂取を避けたほうが糖尿病を予防できるかもしれません。こうした大規模な研究を行うと、動物実験や少人数の研究とは異なる結果が出ることも少なくありません。それに食習慣は民族差があるだけでなく、国内でも炭水化物摂取量に地域差があります。糖質摂取を減らせば本当に糖尿病の合併症や死亡リスクが減るのか、日本でも大規模な追跡調査をする必要があるでしょう」


日本人に糖尿病が増えた要因

 日本の糖尿病治療の指針を決めてきた本丸である日本糖尿病学会は、どう考えているのだろうか。同学会は糖質制限推進派の医師たちから、「日本の学会は頑なに糖質制限を否定し、エネルギー制限に固執してきた」と批判されてきた。それに対して同学会は、2013年に「日本人の糖尿病の食事療法に関する日本糖尿病学会の提言」を公表している。

 「食事療法に関する委員会」の委員長として、この提言をまとめた東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科主任教授・宇都宮一典医師は、次のように話す。

 「そもそも炭水化物の摂り過ぎが、日本人の糖尿病が増えた主な要因とはみなせない事実があるんです。日本人のエネルギー摂取量は昭和30年代がピークだったのですが、その頃、総エネルギー量の70~80%を炭水化物から摂っていました。むかしは身体活動量が多く、すぐエネルギーになる炭水化物を中心に摂取する必要があったのでしょう。それでも、今より糖尿病患者数はずっと少なかったのです。

 しかし現在、炭水化物の摂取割合は総エネルギー量の60%を切っています。一方で脂質の摂取量が増えており、25~30%にもなりました。しかも、魚や植物よりも肉類から脂質やたんぱく質を摂ることが多くなり、食物繊維が減っています。

 象徴的なのが沖縄県です。かつては長寿県と言われたのに、若くして心血管病を起こす人が増えて長寿県から転落し、『沖縄クライシス』と呼ばれています。原因を調べてみると戦後の欧米化の影響を受け、明らかに脂肪摂取量が増え、欧米のような内臓脂肪型肥満になる人が増えました。

 内臓脂肪型肥満の要因は炭水化物ではありません。脂質の摂り過ぎこそ、日本人の糖尿病が増えた要因だと私たちは考えているのです」



「エネルギー制限」は批判の的になってきた

 内臓に脂肪が蓄積すると、血糖を体内に取り込むホルモンのインスリンが効きにくくなる「インスリン抵抗性」が高くなる。それが、日本人に糖尿病が増えた主な原因だというのだ。それに宇都宮医師は、「血糖値さえ抑えれば、糖尿病は進まないという単純な話ではない」と力説する。

 「糖尿病はインスリンの作用不足によって起き、その原因は、インスリン分泌が低下しているか、インスリンの効きが悪くなることにあります。インスリンの作用は多彩で、高血糖は体内でのインスリン作用不足を示す指標であって、この病気の一つの局面を見ているのに過ぎません。糖尿病治療は、血糖値だけを改善すればいいというものではないのです。

 だからこそ、人それぞれのインスリンの量や効きに応じた適正なエネルギーを摂取する必要がある。太った人は内臓脂肪が原因でインスリンが効きにくくなるので、やせるために摂取エネルギーを減らす必要があります。一方、やせているのに糖尿病になった人は、それ以上やせてはいけないので、エネルギーを減らす必要はありません」

 これまで糖尿病の食事療法と言えば「エネルギー制限」だった。しかし、食材や料理ごとのカロリー計算が面倒なうえに満足な量を食べられず、ストレスで続けられない人も多かった。それが糖質制限推進派の医師らの批判の的にもなってきた。


糖質制限とエネルギー制限は対立するものではない

 だが、意外なことに宇都宮医師は、「エネルギー制限が続けにくいのは確かで、一律にエネルギー制限と言ってきたことについては学会としても反省がある」と言うのだ。しかも、学会は糖質制限を否定しているわけではないという。

 「糖質制限の効果を示したDIRECTという有名な研究があります。それによると、エネルギー制限食と魚介類が多い地中海食、糖質制限食を比べたところ、糖質制限食が最もすみやかに体重が落ちました。ただし、研究を詳しく見ると、糖質制限と言っても結局は炭水化物が減る分、エネルギー摂取量が減っている。つまり、糖質制限も実質上、エネルギー制限と同じなのです。したがって私は、糖質制限とエネルギー制限は対立するものではないと考えています。ただし、栄養バランスへの注意は必要。現在、学会としても、『その人に合った食事療法を共に考える』というメッセージを発信しており、適切な範囲であれば、糖質制限も一つの手段としてはアリだと考えています」


 実は、今回の取材で糖質制限を頭から否定する専門家はいなかった。ただし、ほとんどの専門家が、「厳しい糖質制限食はリスクがあるかもしれない」と考えていた。

 その理由は、ここまで述べてきた通り、糖質を制限する分、脂質やたんぱく質の摂取が増えるからだ。ただし、それらの栄養素が増えると人体に悪影響があるかは、専門家の間でも主張が分かれていた。つまりは、「老化」や「寿命」も含め、「明確な答えはまだ出ていない」のだ。



一日の摂取量の目安は?



 脂質やたんぱく質の摂取量が増えるだけでなく、厳しい糖質制限を続けると、エネルギー源として十分なブドウ糖を確保できなくなった人体は、脂肪酸などからつくられる「ケトン体」という物質をエネルギー源として利用するようになる。




 このケトン体が増えることについて「問題ない」とする専門家がいる一方で、懸念を示す専門家がいる。とくに糖尿病患者では血液が酸性に傾き、脱水状態になる「ケトアシドーシス」という重篤な急性合併症になる人がいる。それもあって、糖質制限に慎重な専門家が多いのだ。

 こうしたことを踏まえて、前出の山田医師は糖質摂取量を一日70g~130gとする緩やかな糖質制限を提唱している。これは、一食あたりごはんを半膳ほど食べられる量だ。山田医師が言う。

「ケトン体が大幅に増えて大丈夫なのかどうかも、実はよくわかっていません。江部先生のようにずっと問題のない人もいれば、一部にケトン体を代謝できず、危ない人がいるのかもしれない。それに、そもそも食事療法は楽しくないと続けられません。糖質制限がストレスになってしまったら、カロリー制限と変わらないことになる。

 ですから私たちは、安全で楽しく続けられるように、緩やかな糖質制限食を提唱しているのです。食品企業と協力して、おいしく食べられるロカボのパンやお菓子の開発も進めているので、ぜひそうした商品も利用してほしいと思っています」

 なお、宇都宮医師によると、糖質制限食を始めて勝手に薬やインスリンをやめたために、重篤な高血糖となって病院に運ばれる糖尿病患者が後を絶たないという。糖尿病の人は糖質制限をするとしても、くれぐれも医師と相談して行ってほしい。

 糖尿病予防やダイエット目的の人も、リスクがありうることを頭に入れたうえで、緩やかな糖質制限から段階的に取り組むのがいいだろう。

 科学的に見るとまだ不明なことも多い――それが糖質制限の「真実」なのだ。

(出典=文藝春秋2018年8月号)

鳥集 徹

(文春オンライン)


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