そういえば、
小学校の頃、転校生がきました。
かわいらしい、小柄な女の子。
仲良くなりました。
その子には、とても活発で、明るくて、しっかりとした、リーダー的存在のお姉さんがいました。
年の離れた弟も・・・
彼女は、お姉さんとは、正反対・・・身体も小さくて、おとなしくて、控えめで・・・
子どもながらに・・・太陽と月・・・みたい、なんて感じていたことを憶えています。
でも、私は彼女と気があって、仲良しでした。
ある日、彼女は帰宅の用意をしていて・・・ランドセルを開いていました。
ぺらりとめくったランドセルの蓋の部分の裏側に、ちょうど七夕の短冊ほどの大きさのマジックで真っ黒に塗りつぶした箇所が3つか4つありました。
「何?」って・・・
彼女は、
「私、苗字が5回変わったから」と・・・
「?」
幼い私にはすぐには理解することができませんでした・・・けど・・・
彼女のお母さんは、離婚、再婚を繰り返していたようです。
で、その度に彼女は苗字が変わっていて、
その度に、ランドセルの裏に書いた、前の苗字をマジックで消していました。
で、最初のお父さんと、何度目かの、今のお父さん・・・
同一人物ではありません・・・たまたま、同じ苗字で・・・
彼女は「もとに戻った」と・・・
「弟は今のお父さんと、お母さんの間に産まれた」とも・・・
私は、「ふーん」・・・て。
返す言葉は私には、見つかりませんでした。
「そうなんだ」と・・・難しくも考えてはいなかったようにも思います。
今、離婚や女性の問題に関わりながら、時折、静かに微笑む、彼女を思い出します。
転校生だから・・・って、
いじめられた時期もありました。
何も言い返さず、じっと耐えていた・・・芯の強い女の子でした。
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