ボトルメッセージの中に縁寿が登場しない理由 | うみねこのなく頃に 回答用ブログ

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07th-expansionのノベルゲーム「うみねこのなく頃に」の考察を書いていくブログ。真相なんてものではありませんが、一つの解として成立するようにしています。全ページネタばれ満載なのでご注意ください。もちろん私のネタばれや回答が正しいという保証はありませんが。

2chを見てたらなかなか面白そうなお話が。
ボトルメッセージの作者は、どうして、縁寿を登場させなかったのか?というお話。
ボトルメッセージの作者は、どうして、縁寿が訪問しないことを知ったのか? というお話でもある。
ネタばれです。



以下、本編です。
「事故直前の数日以内に投棄したものと判断した」という警察の調べが正しいなら、
論理的な必然として、ヤスの予め書いていた複数のEPの中に、
縁寿が来ないものが用意されていた、ということになる。
つまり、たまたま縁寿が来なかったから、状況に合致するメッセージが選ばれて流された。
(作品としては、EP5の「好きな季節は秋」のトリックで同じような状況が示唆されていましたね)

メタな話をするなら、ベアトリーチェが“絶対”の魔女、ラムダデルタを後見人に持つ以上、
もし、縁寿が六軒島を訪れていたなら、
縁寿も爆発で一緒に死んでしまっていたか、謎が解けて生還していたかの“絶対に”どちらかだから、
縁寿が生きて謎を追いかけているっていう時点で、
ボトルメッセージの中の六軒島に、縁寿が描かれる事はないのだろう。
すなわち、縁寿が生きており、かつ、漂着したメッセージボトルの中に縁寿が登場するカケラは存在しない。


別の可能性としては、警察の調査自体が間違っていて、ボトルメッセージは事件の後に書かれたものだということ。
この場合、縁寿が偽書の人物描写に違和感を感じなかったことを考慮するなら、あのボトルメッセージを書けたのは右代宮の関係者しかありえない。
すなわち、十八、幾子(ヤス=幾子の場合)、絵羽の三人が有力か。

しかも、警察発表では、
真里亞の魔道書に書かれたベアトリーチェのサインとボトルメールの筆跡は一致する、ということなので、
もっとも有力な仮説は、ヤス=幾子が事件後に書いて、事件直後の漂着物として発表するように警察に手を回した、という事になるだろう。
(理由は分からないし、ヤス=幾子説にはいろいろと腑に落ちない事も多いのだけど)
こちらの場合、まったく別の物語が成立する。

このあたりは、例によって偽書の中の話ではなく、あの世界の”現実の“話だから、
警察の調査をそのまま信用してよいのか分からないし、ノックスもダインも何も保証しないと思う。


最後に、僕の本当に好きな解釈としては、
縁寿がボトルメッセージの中の物語に登場しないのは、
作者、ヤスが縁寿のことを良く知らなかったため、書きようがなかった、というものだ。
僕の想像では、あのミステリーは、単純に作品として戦人に読んで欲しくて書いたものであって、
殺人の犯行計画書などではない。だから、無理に良く知らない登場人物を登場させる必要はなかった。

純粋に、昔のようにミステリーのやり取りをする事によって、
戦人に旧い約束を思い出して欲しかったのだと、僕は考えている。
本当に、ヤスはみんなを殺そうとしたのだろうか。それってやっぱり何の物証もないのだ。

だから、つまり、EP7を全面的には信用しない。
あれは、絵羽の日記からの伝聞と、それによって構成された縁寿の主観の表現だからね・・。
縁寿にとっての赤い真実はともかく、事実がそうとは限らない。

観測的事実としては、六軒島の爆発があった、絵羽は生還して日記をしたためた。
ヤスの書いたミステリーが遺った。

それだけなんだから。