読んだことないなと思い、ふと手に取ってみたら、意外と深かった一冊。個人事業主やフリーランスがこれからの時代を生きていく上でのヒントが多数散りばめられている。2019年に発刊されているので、その頃からあまり変わっていないのか、それとも著者の先見性があるのか。おそらく両方だが、読む価値は充分にあり。

 

 

睡眠関連の本は片っ端から読んでいるが、だいたいどれも同じようなことが書いてあるので、もうこれだけで良いのでは?と思った一冊。睡眠が健康に与える影響を筆頭に、脳の働きについても多く書かれているので、子どもの成長を気にする親御さんにもおすすめ。さっさと義務教育で睡眠について教えた方が良いし、家庭でもできる限り早い段階で真剣に取り組むべき。

 

 

S&Mシリーズ第六弾。イリュージョンがテーマの小説なんて、よく思いついたなというのが最初の感想。マジックのロジックが本編にも使われており、名前に固執したことにより、真犯人に辿り着くのが遅れたという結末はお見事。萌絵の活躍シーンが増えてきたのは成長の証か。

 

 

矢月秀作さんの「警視庁暗殺部D1シリーズ」の最新刊。半グレと暴力団と裏で牛耳っている大物政治家の元にメンバーがそれぞれ潜入し、最後は一つとなって掃討するという分かりやすいストーリー。このシリーズは全て読んでいるが、各メンバーのキャラがはっきりしていて読みやすい。続編がありそうな終わり方だったので、今後も楽しみ。

 

 

この出版社の「サクッとわかるシリーズ」は地政学、プロ野球に続いて三冊目。いずれもイラストと数値データ中心で分かりやすい。ユニフォームやスタジアム内の広告費が具体的に書かれているが、これを見て「出稿してみよう」と思う企業もいるかも。サッカー初心者でも、なぜ有望選手が次々とヨーロッパに移籍するのかが分かるはず。そんな一冊。

 

 

椎名誠さんの日記本。コロナ禍明けで親友が亡くなり、どうしようもない喪失感が痛いほど伝わってくる。それと、人は79歳になってもこれだけ酒が飲めるんだなと思った。もちろん人にもよると思うが、若い頃から飲み続けることにより、どんどん鍛えられるのかも。最後の書き下ろしが素晴らしい。芦ノ湖の話が、見事に繋がっており、当時の情景がありありと浮かんでくる。また、日記の続きが読みたい。

 

 

すっかりメディアでお馴染みになった感のある成田悠輔さんが売れるきっかけになった一冊。ほとんどの読者は、序章で読むのを諦めるかと。根気よく理解できるところだけ摘んで読んでいくと、意外と話が繋がってしまうのが、この本の凄いところ。冒頭に提示した「民主主義的な国ほど、経済成長が低迷し続けている」ということから始まり、新たな選挙システムの提案をし、最終的には政治家は猫になるという流れはお見事。テレビに出る時は、視聴者層に合わせて、かなり分かりやすい例を挙げたり、説明をしているので、やはり頭の良い人なんだろうなと痛感。

 

 

S&Mシリーズ第五弾。「封印再度=WHO INSIDE」ということに表紙を見て気付く。熱の膨張によるトリックは、文系の人間にとっても分かりやすいかと。犀川助教授に対して萌絵が取ったイタズラも、客観的に見るとかわいらしい。それにしても池波志乃さんの解説が凄い。この人の書いた文章を初めて読んだが「凄み」を感じる。そっちはそっちで追ってみたい気にもなった。

 

 

紀伊國屋新宿本店の普段はあまり見ない棚で発掘。引っ越しや土地選びの手助けになると思い読んでみたのだが、著者がコミュニケーション力の向上を目指し、資格まで取得したという心理学の話が邪魔。それぞれのエピソードは興味深いのに、そのせいで話が軽くなってしまう。もっと土地家屋調査士としてマニアックな話に終止した方が、本としては面白かった気が。惜しい一冊。

 

 

警察庁記者クラブを担当している記者が書いた一冊。科学捜査の章が最も面白かった。今やDNA鑑定は「565京人に1人」まで精度が上がっているというのには驚き。地下鉄サリン事件の際も、成分を特定するのにたった「29分」しか要しなかったとか、裏話が目白押し。それぞれの章だけで一冊書けそうだなと思った。