長年、収支報告書を見ているがこんなのは初めて見た。交通違反の罰金を計上してニュースになった議員※1 がいたが、上には上がいると感じる。
元秘書は「そんなに横領していない。報告書は虚偽であり、速やかに訂正してもらわないと困る」と話している。
収支報告書では、2300万円の横領になっている。120万円の横領については判決も出ており、横領をしたこと自体は認めている。なかなか味わい深いコメントだ。
当該pdfへのリンク(北海道選挙管理委員会)
ともに歩き学ぶ会 (資金管理団体)
それぞれの該当ページ
モザイク部分には秘書名と住所が記載されている。インターネットで役所が公開している情報なのだから問題ないとは思うが、一応加工した。
ツッコミを入れても無意味とは思うが、思ったことを書いていく。
・徴難(領収書等を徴し難かった支出の明細書)がついていないが、横領金の領収書が添付してあるのだろうか?、秘書はこの金額を否定しているが、誰が書いたのだろうか。
・横領金は支出として認められるものなのだろうか。民間企業で従業員が横領した金が費用として計上できるとは思えないのだが。
・1円単位の横領額をどうやって特定したのか?
・横領金は政治活動費なのか?
・寄付をしたり、パーティー券を買った人は支出内容がこれで納得するのか?
・両団体とも国会議員関係団体なので政治資金監査が入っているが、監査人の見解をぜひ聞きたい。
※1 ついでなので調べてみた
1 個人事業主の場合
1-1 本人が違反 費用計上不可
1-2 従業員が違反、本人が負担 あくまでも従業員が払う費用なので、給与の上乗せとして処理
2 法人の場合
経理上は公租公課で計上可能。ただし、法人税の計算では益金として費用を打ち消さないといけない。
ということで、どのケースでも費用としては処理できないようだ。
(普通の会社では業務運転中でも反則金は個人負担になるケースが多いはずだが)