中村けんです
７月２１日（日）から２５日にかけ、愛知県市長会の事業として、県内１７の市長or副市長のみなさんと一緒に、３泊５日でタイに行ってきました
事業の目的は次の通りです
２０２６年のアジア競技大会が愛知・名古屋での開催が決定し、また、リニア中央新幹線が２０２７年の開業を目指していることなど、市長会としてもこうした動向に的確に対応していく必要がある。このため、スポーツだけでなく、産業や物産、観光等に関して、県内各市のアジア諸国に対する戦略の構築に資するため、（平成２９年度から）向こう１０年間はアジア諸国を調査先として、海外事業を展開する。
令和元年度においては、トップセールスにより事業参加市や県内各市の観光及び物産のＰＲを行うとともに、今後県内各市が海外展開する上での土台づくりともなるよう、現地状況の把握や現地での人脈づくり等を行う。
ブログでは、時系列に従って行き先と用務を説明した後、最後に、全体を通しての所感を述べさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
【１日目】
移動
【２日目】
JETROバンコク事務所
貿易・投資促進と開発途上国研究を通じ、日本の経済・社会の更なる発展に貢献することを目的としているＪＥＴＲＯ（日本貿易振興機構）のバンコク事務所に伺い、「タイの概況とアセアン経済」、「愛知県の海外展開支援について」というテーマで、ブリーフィング（簡単な状況説明）を受けました。
アイコンサイアム、サイアム高島屋
タイ最大級の売り場面積を誇る複合商業施設「アイコンサイアム」内にあるサイアム高島屋に伺い、事業概要についてブリーフィングを受けた後、店内を案内していただきました。
タイでは、日本の食品を輸入する際に高関税がかかることから、サイアム高島屋で販売されている商品（例：シャインマスカット）を見ると、むしろ日本で販売されているよりも高価格なものも少なくない印象でしたが、タイ人は美味しいものにお金をかけることを惜しまないそうです。
また、店内ではＴＲＵＥという大手通信会社が手掛けるカフェがあり、メニューに「ＮＩＳＨＩＯ ＭＡＴＣＨＡ」の文言が！
タイでは、抹茶が大人気であることは聞いていましたが、実際に「ＮＩＳＨＩＯ ＭＡＴＣＨＡ」の文言を目にすると、やはり嬉しいものです。
在タイ日本国大使館
在タイ日本国大使館全権大使である佐渡島志郎氏にご対応いただき、ご挨拶を賜るとともに、「タイ経済の動向について」というテーマで、職員の方からブリーフィングを受けました。
【３日目】
dentsuX タイランド
電通のグローバルネットワーク・ブランドの一つであるdentsuX タイランドに伺い、「タイの広告事情」というテーマでブリーフィングを受けました。
タイ人の平均的なインターネット利用時間（ＳＮＳ含む）は９時間を超えるそうで、フェイスブック、ユーチューブ、インスタグラム、ラインなどの各種媒体の利用率を見ると、全体的な利用率の高さは世界でも抜きんでています。
この辺りに、日本とタイを繋げる大きな余地があるように感じました。
Ｄａｉｓｈｏ
日本食料品の輸出入、スーパーマーケットやレストランへなどへの日本食料品の提供等を行っているＤａｉｓｈｏに伺い、取り扱っている商品やタイの食料事情についてブリーフィングを受けました。
西尾市では、醸造文化を活かして碧南市、半田市、常滑市と連携し、「竜の子街道プロジェクト」と題して観光客の誘致を行っていますが、発酵食品はタイでの販路開拓をしていく上で一つの柱になり得るとのこと。
インバウンド（外国人観光客の誘致）への取り組みを考える上で、とても可能性を感じました。
デンソータイランド
アセアン諸国の自動車生産拠点として機能するデンソータイランドに伺い、アジアにおける事業展開やデンソータイランドの役割についてブリーフィングを受けた後、工場内を見学させていただきました。
【４日目】
タイ国際航空
タイのナショナルフラッグキャリアであるタイ国際航空に伺い、愛知県の紹介及び中部国際空港の近況報告を行い、タイ⇔中部国際空港路線の充実について意見交換をさせていただきました。
現地旅行会社訪問
三河グループと尾張グループに分かれ、現地の旅行会社に愛知県とそれぞれの市のトップセールスを行いました。
タイ人にとっての中部地方の旅行先となると、高山市などがメジャーであり、愛知県自体がまだまだ印象が薄いという印象を受けたので、ＳＮＳなどを活用しながら効果的なプロモーションを行うことができれば、開拓の余地が大きいように思います。
夕食懇談会
夕食懇談会では、３日間で訪れた先の責任者や担当者の方々をお招きしての懇談。
西尾市の抹茶メーカーである「あいや」がタイに現地法人を有しているため、責任者の方をお招きし、タイの食品関連企業に紹介をさせていただきました。
【５日目】
移動
【所感】
タイで抹茶が大人気であるという情報を把握しており、また、市としても昨年度からタイでの観光プロモーションを実施しているため、タイからの観光客誘致の一助になればと思い、今回の事業に参加をしました。
現地で様々な方と懇談をして感じたのは、当初思っていた以上に、日本とタイ、西尾市とタイは相性が良いのではないかということです
まず、タイは親日国であり、タイ人の多くは日本が大好きなのだそうです
また、同じ仏教国（大乗仏教と上座部仏教という違いはある）でもあります。
そして、抹茶だけでなく、ウナギが好きなタイ人も多いとのこと
一方、ものづくりも盛んで、西尾市内に日本で一番大きい工場を有するデンソーは、東南アジアにおいてタイに一番多くの拠点を持っています。
こうして考えると、食料品の販路開拓やタイからの観光客誘致の面で少なからず可能性を感じますし、ご縁があれば「まち」と「まち」との交流にまで昇華させることができればとも思います
知恵を絞り、参加することで得られた人脈や情報を今後の市政運営に活かしてまいりたいと考えています