会派での行政視察、2日目の行き先は、香川県宇多津町。
視察のテーマは、次の2つです。
デジアナ式同報無線の導入について
入浜式塩田によるまちづくりの現状と課題について
まず、デジアナ式同報無線についてですが、「デジ」は「デジタル」、「アナ」は「アナログ」を意味します
宇多津町では、デジタル式の同報無線の戸別受信機は一部の限られた場所にだけ設置し、住民のみなさんには屋外スピーカーを使って情報伝達をするため、室内にいる人には音が聞こえないという苦情も多く、それを補うため、アナログ式の防災ラジオを配布し始めたそうです。
いってみれば、デジタル式とアナログ式の良いところを組み合わせたハイブリッド型の制度です
一方の西尾市は、屋外スピーカーに加え、合併前の幡豆郡3町ではアナログ式の戸別受信機が各戸に配布されているため、災害時などに同報無線を使用してしっかり情報伝達ができるものの、旧市部では戸別受信機は配布されていません
では、旧市部の方から戸別受信機や防災ラジオ(戸別受信機と同じ役割)の配布を求める声が大きいのかといえばそうでもなく、これは、津波の被害に代表されるように、臨海部の方が防災への意識が高い傾向にあるためだと思われます
しかし、災害は地震・津波だけに限られるわけではないため、防災意識の高揚を図りながら、西尾市でも整備すべき機材は整備していかなければならないと考えています
また、宇多津町は、かつては日本一の塩の町であったそうで、塩田によるまちづくりについては、復元された塩田を実際に見て回りながら説明をしていただきました
現在、西尾市でも、旧幡豆で行われていた塩田による製塩業について、その文化を伝承して保存すべく、吉良町の宮崎地区で塩田復元整備が進んでいます
観光資源として対外的にPRしつつ、貴重な学習教材として市内の子どもたちに広く利用してもらえるような施設にできればと考えています
下の写真は塩田です。
塩田に海水をまいて砂に塩をつけ、この砂から、かん水という濃い海水を取り出します
取り出されたかん水は、沼井(ぬい)と呼ばれるこの場所で、ろ過されて濃縮されます
実際に舐めさせてもらいましたが、超塩辛い(笑)
塩屋(1番上の写真の建物)の中にある平釜です。
ここで、かん水を煮詰め、塩が生成されます
生成された塩。
ひとつまみいただきましたが、とてもさらさらした触感でした
平釜で煮詰めて塩をつくる際にできる、にがりです。
写真でも分かると思いますが、きれいな黄金色をしています