【5月11日 日曜日】

12時頃、付き人へ。

この日は等々力ベースの収録を。

で、実はブログには書いていなかったのですが、前日、殿にウナギをご馳走になっていたのでそのお礼のご挨拶を。

「殿、昨日はウナギご馳走様でした!」

「おう、どうだ、相変わらず美味いか?」

「は、はい、めちゃくちゃ美味しかったです!ありがとうございました!」

と、ウナギをご馳走になった次の日には必ず聞かれる「相変わらず美味いか?」も頂き、等々力ベースの収録へ。

そして、一本目の収録にはダチョウ倶楽部さんや大田プロの若手芸人さんや三又さんや無法松さんなどがいらっしゃったのですが、その中でもその回は無法松さんが神懸かっていたのです。

どこまで書いていいのかわからないのですが、その回はいわゆるダチョウ倶楽部さんのお家芸をピックアップした回だったのですが、そこで無法松さんは独自の方法で笑いをかっさらっていかれていたのです。

書ける範囲で説明しますと、一つのゲームの中で笑いのピークがあった後、さらに無法松さんがそこに矢面に立たなければいけないという状況があったのですが、そこで無法松さんはその先に起こってしまった笑いのピークとは全く違う方法で倍以上の笑いを取られたのです。

もう、そのアプローチの仕方が本当にすごくて、ボクはまさに目からウロコ状態で見入ってしまい、すぐさまノートに書き写したのです。

苦しい状況を打破する時の人の勢いや姿勢というものは、本当にキラキラと輝いて見えるほど素晴らしい。

なんて、何言ってんだよ、というようなことを書きなぐりながらも、ボクは芸人の大変さを思い知らされたのでした。

あと、殿が新宿カウボーイのかねきよさんにこんなことを仰られていたのですが、それには爆笑してしまいました。

「いかにも、濃いセックスしそうな顔だな」

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写真右側がかねきよさん。

そして、一本目の収録は終わり、殿とタカさんと枝豆さんはロケバスに乗って次の収録現場へ。

すると、移動の車中、枝豆さんが殿にボクが殿のお車のエンジンをちゃんとかけているということをお伝えしてくださったのです。

「エンジンはシェパードがかけてくれてるんで、バッテリーはたぶん大丈夫だと思いますよ」

そんなことを言って頂けるなんて思ってもいなかったので、ボクはあまりの嬉しさで頬が緩んでしまうほど喜び上がってしまったのです。

すると、その喜びもつかの間、枝豆さんはそのお言葉に続けてこんなことを仰られたのです。

「ただ、エンジンをかけただけで一仕事終えたみたいな顔するんすよね、コイツ」

そして、その枝豆さんの一言でロケバスにはドッと笑いが起こり、さらに、それまで優しく聞いてくださっていた殿にもスイッチが入ってしまったのです。

「おまえ、オレの車を夜な夜な走らせてんだろ?」

「タケちゃんは車のことなーんにも知らねーんだから、なんて言って走ってんだろ?」

「オレの車でネーちゃんを乗せてお前が走ってるのを見たっていう奴がいるんだよ?もうネタは上がってんだから」

「しまいには、このクルマ運転しにくいねー、なんて言ってるらしいじゃねーか」

と、殿はボクにはもったいなさすぎるぐらいの毒ガスをまくし立ててくださったのでした。

そして、車内は少し落ち着いて、ボクには少し難しい車の話に。

すると、そのお話が終わるや否や、殿は急にこんなことを仰られたのです。

「おいシェパード、今、そんなのも知らねーんだ、なんて思ってたろ」

い、いえ!と甲高く叫ぶしか出来なかったボクだったのでした。

そして、ロケバスは次の現場へと到着し、玉さんプレゼンの回を収録するとあるお店へ。

で、またまたその回も大盛り上がりになり、殿は収録後、少しだけそのお店で余韻に浸られたあと帰られたのでした。

帰りの電車、メルマ旬報「明石家さんまヒストリー/エムカク」の1話から読み直していると、寝てしまった。

で、パッと起きたらちょうど降りる駅で、ダッシュで起き上がりなんとかホームへ出る。

で、そこから電車を乗り換え、ついでに本も読み替えて「私の男/桜庭一樹」を。

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この小説、技法やテクニックより、何か違うものを使ってる気がする。

ただ、その何かがわからないという。

その何かが一番大事なのに、その重要なことがわからないという。

バカなんですよね、ボク。

ただ、この小説が根本的に訴えてる部分はなんとなく序盤でわかった気がしたのです。

途中で出てくる、

「チェインギャングという鎖につながれた囚人同士、という意味の絵画」

その絵画の説明で、

「お互いにつながれているために、どちらも相手から逃げられない。絡まって、痩せこけて、疲れきり、それでも、強欲に枝をのばす」

これが、この「私の男」という小説のスベテなんじゃないだろうか、なんて思ったりしたのでした。

で、3時頃まで読んで寝たのでした。

では。