【2月14日 金曜日】

雪、またしても雪。

夕方から『近藤商店』というライブの企画打ち合わせがあったが、中止。

で、ボクも殿に何かあったらすぐ駆けつけれるように待機することに。

15時頃、家でずっと居るのに耐え切れず、近くのマクドナルドへ。

その道中、スキーが出来るであろう坂をいくつか発見。

気づいたら広瀬香美さんの、

「ゲレンデがとけるほど恋したい」

を口ずさんでた。

でもこの曲、よく歌詞を読んでみたらゲレンデのことは一切書いてないんですよね。

要はタイトルのまんま、ゲレンデがとけるほど恋がしたいって言ってるだけで。

だから、今考えてみれば雪を見てこの曲を口ずさんでたボクは、結構ヤバイ。

絶好調 真冬の恋 スピードに乗って
急上昇 熱いハート とけるほど恋したい
ブレイク寸前 幸せへのゴール
私だけに White Love Song 歌ってほしいの

しかも、この時は一切気づいていなかったのだけど、この日はバレンタイン。

最低な組み合わせ。

雪、広瀬香美、バレンタイン。

そこにいい年したモサイ男が加わることで、より見るに堪えないものになっていたはず。

ですが、それをボクは気づかず口ずさむ。

ザ・地獄絵図。

誰かに見られていなかったか、と今になって切に思う。

でも、思っても遅い。ので話を続けます。

「絶好調~♪」

とバカ面で口ずさむボクはマクドナルドへ。

そして、ブログを。

ただ、そのブログが思った以上に時間をとってしまう。

15時過ぎに入ったのに、書き終えたのは19時。

「なにが絶好調~♪だよ」

とさすがに自分にツッコんだ。

あと、外の雪のせいか店内だというのに震えるほど寒い。

「ブレイク直前~♪」

ボクの気持ちもブレイク直前なのである。

なので、気分転換しようと持ってきていた本を読むことに。

すると、その本のタイトルが、

「トラウマ恋愛映画入門」

photo:01



広瀬香美さんは、

「スピードに乗って 急上昇」

してたけど、ボクの気分は、

「スピードに乗って 急下降」

した。

しかも、奇しくも表紙は『ブルーバレンタイン』という映画だし。

嗚呼、バレンタインなんて、クソ喰らえ。

好きな本も読めないこんな世の中じゃ、ポイズン。

なぜ反町隆史なんだよ。

という感じですが、毒をもって毒を制す、すなわち、バレンタインにはポイズンを。

なので、

「俺は俺をだますことなく生きていく、ポイズン」

という精神で、「トラウマ恋愛映画入門/町山智浩」を読んだ。

ですが、人間の心はそんなに強くは出来ていないようで、心の中では、

「私だけに White Love Song 歌ってほしいの~」

とゲレンデがとけるほど恋したいボクが勝ち、本に集中することができなかったのでした。

ただ、一つだけシビれたことと言えば、ジムキャリーがインタビューでこんなことを言っていた、と。

「どんなに辛い恋でも、素晴らしい瞬間はある。楽しい経験も辛い経験もひっくるめて、それが今の自分を作ったんだ」

このボクのバレンタインへの憎悪も、いつかは良い経験になるのだろうか。

そんなことを思いながら、ボクはマクドナルドの窓から雪景色を眺めてた。

嗚呼、ホワイトバレンタイン。

自然は、いつだって空気を読まない。

では。