新年あけましておめでとうございます。

さっそくですが、みなさんがイメージするクリスマスとは一体どんな感じでしょうか。

と言いますか、みなさんはどんなクリスマスを過ごされたのでしょうか。

っておい、なんで今更クリスマスなんだよ。

大晦日や元旦を飛ばしてなぜクリスマスなんだ。

とお思いの方も多いと思いますが、それでも僕はクリスマスを書きたいのです。

僕の2013年のクリスマスはと言いますと、殿の等々力ベースの付き人終わり、その日出演されていた三又さんに収録後、

「シェパード~、クリスマスと言ったらアレしかないでしょ~」

と意味深なことを言われ、

「アレってなんだ」

的な顔で困惑していると、

「クリスマスだぞ~チキンだよチキン~」

と、クリスマス=チキンという三又さんのなんとも素敵な発想で、男二人で恵比寿のケンタッキーへ行って参ったのです。

でも、クリスマスにケンタッキーフライドチキン。

これは、カップルやパーティーでやることじゃないのでしょうか。

それを三又さんは僕みたいなむさ苦しい奴と食べようと仰るのです。

しかもクリスマスの恵比寿駅と言えば、大勢のカップル達がひしめき合い、きらびやかな装飾で飾られているはずのです。

正直、そんな中をクリスマスに歩くだなんて、すごい嫌でした。

ですが三又さんの、

「いいじゃね~か、クリスマスだぜ」

というよくわからない説得になぜか僕も納得し、恵比寿のケンタッキーへ行って参ったのです。

そして案の定、カップルときらびやかな装飾で飾られた恵比寿駅を一切女っ気のない僕と三又さんは邁進することになったのです。

するとその道中、カップルやきらびやかな装飾になんらかの刺激を受けられたのか、三又さんが急にこんな歌を口ずさまれたのです。

「きっと君は来ない♪ふふふふふふ、ふんふんふ~♪」

男二人で山下達郎。

正直、ビックリしました。

さすがに僕も、

「三又さん、どうしたんですか?」

と聞かざるを得ずお聞きしてみると、三又さんはこう仰ったのです。

「いいじゃね~か、クリスマスだぜ」

もうここまでクリスマスを押されると、さすがの僕もよくわかりません。

というか、クリスマスに男二人でこんな歌を口ずさむことがクリスマスだからどうとかはないのではないでしょうか。

ですが三又さんは、

「きっと君は来ない♪」

と涼しげに口ずさまれていたのでした。

そして、そんな三又さんのクリスマスソングを聴きながらも、なんとかケンタッキーへと到着です。

で、案の定カップルで並びに並んでおりました。

そこに僕と三又さんも並ぶのです。

どう見ても浮いてます。

すると、さすがにそんな状況に三又さんも耐えれなくなったのか、

「隣りでコーヒー飲んでるわ…」

と言い残され、隣りのカフェへ。

少しだけ安堵しました、二人で並ぶより一人で並ぶ方が言い訳が利くのです。

三又さんと僕が並んでいると確実に、

「ゲイだ」

となると思います。

ですが、一人で並ぶことにより、

「今からパーティーなんです」

的な顔で並ぶことが出来るのです。

しかも三又さんはさらに気遣ってくださったのか、

「3000円分のチキンな」

と言い残してくださっていたのです。

これで、完全なアリバイが出来たのです。

1人で並んでる→3000円分注文→1人で3000円分は絶対食べれない→パーティー用を買いに来たパーティー野郎

アリバイ成立です。

そのおかげか、堂々とフライドチキンを買い終えることができたのです。

なんだったら、少し自慢げに買っていたかもしれません。

「みんな、僕は今からパーティーなんだよ」

自慢することでもないのですが、なんだか清々しかったのです。

そして、そんなパーティー用に見せかけたケンタッキーを持って三又さんが待つカフェへ。

するとカフェへ着き三又さんの席へ行くと、なんと三又さんは僕のために何も頼まずに待ってくれていたのです。

なんてお優しい方なのか。

ですが、そのせいで三又さんは周りの人にジロジロと見られているのです。

でも、それはそうなのです。

何も頼まずに献身的に待つ男性→そこにケンタッキーを持ちながら笑顔で現れる若い奴

ゲイです。

ゲイの確信犯です。

ゲイの確信犯ってなんなんだよ。

すると、またまたそんな僕に気遣ってくださったのか三又さんは、

「コーヒー2つとダウンタウンDXで紹介されたチョコクロってのを10個頼むわ~」

と仰ってくださったのです。

僕の手にはケンタッキー3000円分→そして→今からチョコクロなるものを10個お持ち帰り

またまた完全なるアリバイが成立したのです。

「あ、この人たち今からパーティーなんだ」

そんな視線を感じた気がします。

あくまでも、気がしただけですが。

そして、一杯だけコーヒーを飲み終えいざ白金にある三又さんのお店へ。

すると、三又さんのお店へと歩いていると、そこで三又さんはこんなことをぽつりとつぶやかれたのです。

「あ~、チャーハン熱が出てきたな~」

一瞬、どういうことかわからなかったのですが、ふと今日の等々力ベースの収録のことを思い出し合点がいきました。

実は、この日の等々力ベースで「チャーハン道」というものをやったのです。

なので、三又さんはその時食べたチャーハンのことを思い出しているんだと思い、

「あのチャーハン、そんなに美味しかったんですか?」

と聞いてみたのです。

すると三又さんは、

「あ?ちげーよ、今からチャーハン食いに行こうか悩んでんだよ」

と仰ったのです。

三又さんはさっき収録中にチャーハンをめちゃくちゃ食べられていたはずなのです。

そこに、さらにチャーハン。

しかも、この僕の手元にあるフライドチキンは一体なんなのか。

フライドチキンって、温かいうちに食べるのが美味しいんじゃないのでしょうか。

いや待てよ、もしかするとまずは軽くチャーハンだけを食べに行って、このフライドチキンは三又さんのお店で温めて食べるんじゃないかと思い改めてみたのです。

それだったら、別にあり得るのです。

ただ、僕は収録中のチャーハンは食べていないのでなにも苦ではないのですが、三又さんは収録中にがっつりチャーハンを食べていたのです。

ですが、三又さんが食べたいと仰っているのでそれはそれで別にいいのです。

なので、そのチャーハンが美味しいというラーメン屋へ直行です。

まずは、餃子と瓶ビールを頼まれ、それをつまみながらビールを。

そしてそのあと、ザーサイなどをつまみながら今日の収録の話などで盛り上がっていると、気がつけばそのおつまみだけで瓶ビールを三本飲み切ってしまっていたのです。

このまま、つまみだけで終わってしまうのか。

そもそも、三又さんのチャーハン熱は一体どこにいってしまったのか。

そんなことを頭によぎった瞬間、三又さんがやっと、

「ラーメンとチャーハン」

と注文してくれたのです。

一瞬、僕の気持ちがバレたのかと焦りましたが、三又さんは、

「ここのチャーハンはすげぇうめ~んだよ~」

と、気づいてはいないようでした。

そして、テーブルへ届いたラーメンとチャーハンをまずは三又さんが食べられます。

そして、

「お前も食えよ」

と言って頂き食べようとしたところ、よく見ると三又さんの指はラーメンの方を指さされていたのです。

なので、チャーハンを食べたいという気持ちは一旦抑え、まずはラーメンをすすります。

すると、三又さんはラーメンのスープでどんどんとチャーハンを食べていかれるのです。

そして、気がつけるばあっという間にチャーハンはなくなっていました。

「チャーハンが美味い店があるんだよ」

あぁ、チャーハンが美味い店。

僕はまだ、そのお店がチャーハンが美味しいか知りませんが、そのお店はチャーハンが美味いらしい。

そして僕はラーメンを食べ干し、とうとう、いや、やっとこさ三又さんのお店へ。

ただ、三又さんのお店に着いた時に僕は恐ろしいことを思い出してしまったのです。

そうです、ケンタッキーです。

完全に忘れていました。

ですが、何を隠そう僕はもうお腹がいっぱいなのです。

あれだけ苦労して買ったケンタッキーも、今では僕にはただの肉の塊なのです。

ですが、食べないわけにはいきません。

あれだけ恥ずかしい思いをした上で買ったケンタッキーなのです。

ですが、お腹はいっぱい。

なので強引に、

「いいじゃね~か、クリスマスだぜ」

という言葉を何度も頭で復唱させながら、ケンタッキーを食べに食べたのでした。

そのあと三又さんのBARで少し談笑し終電で帰ったのですが、帰り際、クリスマスで賑わう恵比寿駅を眺めながら僕はこんな歌を口ずさんでいたのです。

「きっと君は来ない~二人きりのクリスマスイブ、オ~オ~♪」


そして、今日は元旦。

僕は恵比寿にある三又さんのお店にいるのでした。

悪しからず、では。