嫉妬は愛の…1 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

ご無沙汰しております。久しぶりにこのカップルに会いたくなりました聡美ねーさんと天然イケメン宝せんせのちょっとエッチなラブコメ劇場ニコニコ予定は未定です。




1


6月のボーナスが入ったので、聡美をホテルのフレンチレストランに誘った。


年代物のワインと季節のフルコースは評判通り最高の味で、聡美も最高に幸せそうで、俺はコーヒーを飲みながら目を細めて目の前の彼女を見た。



こんなセクシーな深いVネックのワンピースが似合う日本女性はそういない。


その肝心の胸元には青い蝶のアップリケがついていた。


「ふふ…どこ見てるの?」


聡美がコーヒーカップを持ち上げて、ちょっと俺に流し目を送る。


「可愛いね、その蝶」


「ああ…!これ?なぁんだ。准のことだからエッチなとこ見てるのかと思った」


「あ、そっか。その蝶って男の視線の言い訳のために付いてんのかな」


「え?言い訳だったの?」


「いや、そうじゃないけど」


「ふふ。ね、実は結構凝ってるのよ?一色じゃないのよ。微妙に違う種類の青の刺繍糸使ってるの。ほら」


聡美が蝶の羽を摘んでちょっと胸を突き出した。


「同じに見える」


「うそ⁇」


「照明のせいかな」


「もっとこっち来て」


「どれ」


「よく見てよほら」


俺たちは互いにテーブルに肘をついて身を乗り出した。


「いや、同じだろ」


「違うってば。少なくとも3色は使ってるから。ほら」


照明の当たり方によるのかもしれないと、顔を近づけ、角度を変えてためつすがめつ蝶を見る。と、自然に聡美の豊かな胸の谷間が目に入った。


ドキッ…!

いつのまにこんな近くで…。


俺は慌ててサッと身を引いた。


ガタ…ッ。


椅子の背もたれに深く腰掛け、聡美から目を逸らす。


「見えた?」


「え?み、見てないよ」


俺は咳払いしてコーヒーカップに手を伸ばす。


「え?」


恥ずかしい。他人から見たらこんなとこで堂々と彼女の胸の谷間を覗き込むバカップルに見えたんじゃねーか?


「ふふ…何よ。今度こそどこ見てたのよ」


「聡美が見ろって言うから」


「あたしが見ろって言ったのは、蝶!」


「わかってる//」


「あ、そっかぁ」


聡美は両肘をついてカップを持ち、ちょっと視線を上に向けた。


何かを思いついたようにニヤリとして肩をすくめる。


「ね、今みたいにこの蝶、男の視線の言い訳だけじゃなくて、女の誘惑の口実にも使えるのね」


「誘惑してたの?」


「違います。でも引っかかった男がここに」


と俺を指差す。


「うるさいっ//」


「よくできたワンピースだわ」


俺はフッと笑って何気なく店内を見まわした。


と、個室から一組のカップルが出てくるのが見えた。男性客の方はスーツの似合うモデルのようにスタイルのいい…あれ?


「ちょ…聡美、」


「え?」


聡美は俺の視線の先に目を向けると、


「あ!」


と声を上げた。


長身のその人は、シェルターのマスター、昌さんだった。