カミセンの修学旅行引率 20 侵入者 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

※本日2話目の更新ですハロウィンだしね🎃






巡回のついでに、見かけた生徒たちにそろそろ部屋に戻るよう呼びかける。

そうすれば、だいたい点呼の時間には漏れなく生徒たちは部屋に戻っている。


俺が一階の土産物屋の辺りを巡回していると、


「けんちゃん先生ー!一緒に写真撮ろう!」


と生徒に声をかけられた。



「はいはい」


「お撮りしましょうか?」


「わっ⁇」


ドラキュラに話しかけられてビックリすると、生徒たちがケラケラ笑った。


「先生、ホテルの人だよ」

「さっきお菓子もらった」



「あ、そうなの?」


ドラキュラの仮装をしたホテルの従業員が
生徒のスマホを預かり、カボチャの馬車の前で写真を撮ってくれた。


「ありがとうございまーす!」


「そろそろ部屋戻れよ。点呼始まるぞ」


「まだ大丈夫でしょ」


「5分前行動」


「先生に言われたくなーい」


「うるせーっ」



そんなことがあったから、ホテルの従業員がハロウィンの仮装をして館内を歩き回ってるのは知っていた。


が、点呼を取ろうと少し早めにうちの学校のフロアに着くと、廊下をうろついてるドラキュラとフランケンシュタインを見かけて、違和感を感じた。


ドアをノックして、「トリックオアトリート!」って言ってるけど…


ホテルのやることにしては、サービス過剰じゃねーか?


ドアを開けた生徒がキャッ!って言いながらも笑ってお菓子を手渡している。


変だな。さっき一階で会ったドラキュラは、反対にお菓子を渡してたぞ?



「おい!」


って言うと、ドラキュラとフランケンがビクッと振り向き、


「やべっ!」


って踵を返して逃げ出した。


「待て!」


追いかけると、ちょうど廊下の反対側から宝がやって来た。


「宝!そいつら捕まえろっ!」


挟み撃ちにあってドラキュラとフランケンはあっさり捕らえられた。


その二人が、東棟に泊まっている男子校の生徒だった。