言ってしまった…。
じゃあして?
なんて言われたら…どうしよう…いやいや、あたしが言い出したんだから…覚悟はできてる。
あたしは、そっと、先生のズボンに触れてみる。
え?
反射的に手を引っ込める。
「こらこら…何してくれるつもりだよ///」
先生が慌ててあたしから離れる。
え?え?
ちょっと待って…。
もちろん、ズボンの上からでも男の人のそれに触るのは初めてで…。
なんか入ってるの?ってくらい硬かったんだけど…。
そうなの?アレなの?
あんなに硬くなるものなの?
先生があたしの前にまわってあたしに服を着せる。
「せ、先生…」
「何もしなくていいって」
あたしと目を合わせずに、ブラウスのボタンを留めていく。
「あの…もっかい触らせて…?」
「ダメッ」
「え?だってすごく硬かったんだもん!」
「言うなよそんなことっ///」
先生は相変わらず目を合わせてくれない。
「先生…恥ずかしいの?照れてるの?」
先生は返事をしない。
え?なに?
あんなにあたしに恥ずかしい思いさせといて…。
俺のSっ気がどうとか言っといて…。
攻められると弱いとか…?
「なんか入ってるの?」
「入ってるわけないだろっ///」
「じゃなんであんなに硬いの?ねぇ、もっかい触らせてよ」
「触んなこらっ!こういうもんなの!スケベになるとこうなるの!もういいだろっ」
「先生、こっち向いてよ!」
「うるさいっ」
「先生、して欲しくないの?」
あ。
大胆発言…しちゃった?今…調子に乗ってあたし。
先生が、
「なにを?」
ってあたしを見る。
今度はあたしが目をそらす番だった。
「何してくれんの?」
先生があたしの顔を覗き込む。
「俺のー、何をー、ゆかりちゃんがー、どうしてくれるのかなぁ?」
って言って先生は腕を組む。
「ちゃんと言ってくんなきゃわかんないなぁ」
ってわざとらしく、とぼける。
あたしは真っ赤になって俯く。
「先生の意地悪…」
先生があたしを優しく抱きしめる。
「『この味が いいね』と 君が言ったから
十月六日は エッチ記念日」
……!
して欲しいってこと?
しろってこと?
そうなの?
あたしが真っ赤になってあわあわしてると、ニコッて先生が笑う。
「なに勘違いしてんの?…君って…俺のことね?俵万智だから、女性目線」
「え?…じゃあ…」
あ、味って…な、なに?
「ゆかりのおっぱいの味」
あたしが目を丸くしてると、あたしの唇にチュッてキスして、
「美味しかった。ごちそうさまでしたっ」
って可愛く笑った。
* 本文中、健ちゃん先生の短歌は、
俵万智 作
「この味がいいね」と君が言ったから
七月六日はサラダ記念日
の本歌取りです(^^)