難題 21 羞恥心は… | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

暗闇に浮かぶ先生の逞しい上半身。

可愛い顔からは、想像もつかない筋肉質な体。

久しぶりに見たけど、高校生の頃の記憶と同じで…でも…

プールサイドじゃなくて、ベッドの上だからか…すごく…


セクシーで……。



ずっとずっと好きだった人。



あたしに、真面目に努力することを教えてくれた人。


あたしに、優しさを教えてくれた人。


あたしに、愛を教えてくれた人。


あたしに、希望を与えてくれた人。




あたしの
生きる力を
引き出してくれた人。





「あたしにとって、先生は…先生だから。あたしが、世界で一番尊敬してる人だから。あたしが…」



涙で言葉が…



「まだ生きてるのは、先生のおかげだから」




「まだとか言うなバカ」



「だって…あたし…何度も死にたいと思った…」



「…知ってるよ…」


先生が唇であたしの涙を拭う。



頬に、額に、唇に…

先生の優しさが
先生の愛が

キスになって

あたしに
降りかかる。


たくさん…たくさん…降り注ぐ。



「ゆかり…愛してる…」



「…うん…知ってる…」



先生が、ふわっと笑う。



ああ、先生…大好き。

もっとキスして。もっと触って。


半分しか感じられないあたしに
先生の全部を感じさせて
受け取らせて…。



「…先生…あたしの…全部…」


先生があたしのブラウスのボタンを外す。


「…受け取って…下さい…」



先生があたしの素肌に触れる。
手で、唇で、舌で…あたしの乳房に触れる。

先生の素肌とあたしの素肌が触れ合う。

震えるあたしを抱き締めてくれる。



羞恥心は、エゴだ。

だから、手放そう。



「先生…してあげる。…先生がして欲しいこと…あたし…なんでもしてあげる。…させて欲しい…」



そう言うと、先生の胸への愛撫が激しくなって、あたしの口から自分のものとは思えない甘ったるい声が出る。


ふと、先生の手の感触が消える。多分、あたしの感じないところを触ってるんだと思う。


先生の手が戻ってきてあたしの背中を撫で回す。


指先が濡れてる…?



「ゆかり…ちゃんと感じてた…」


は、はい⁇



「先生…どこ触ったの?」



「…ごめん…」



嘘ーっ⁈


自分が触られる方の羞恥心はまだ捨ててなかった…。