「…ゆかり…」
カッと体が熱くなる。
名前を呼ばれただけなのに
そこに
大好き
愛してる
可愛い
抱きたい
って先生の想いが
全部詰まってるように思えた。
熱いものがこみ上げてくる。
間違いなく
愛されてる…
あたし
大好きな先生に。
先生…
もう何もいらない。
先生がいれば、
あたし
何もいらない。
「…先生…」
「…ゆかり…いつまで…『先生』なの?」
「…え?」
「なんか…ちょっと…やりにくいんだけど」
「な、なにが?」
「…せめて、こういうときだけでも、名前で呼んでくんないかな?」
「な、名前って…///」
「『健』って呼んでみろよ」
そう言って、先生の唇があたしの耳たぶに触れる。
チュッて音を立ててキスをする。
全身に鳥肌が立って、思わず声をあげそうになる。
「せ…先生…っ!」
「なーまえっ…でないと俺、なんかいけないことしてるみたいだろ」
先生は、耳たぶへのキスを止めない。
ちょ…ちょっと待って…やだ…。
やめて…ゾクゾクする。
「む、無理…っ。呼び捨てとか…無理」
「なんで」
全身が熱くなって…。
「やめて…先生。…なんか…」
変…。変な気分になってくる。
か、感じるってやつだよね、これ。
先生があたしの耳たぶをパクッてする。先生の吐息と、音が…。
「あっ…ゃ…んッ…先生っ!」
「健って呼ぶまで止めない」
うそっ…。やだ…。
息があがる。勝手に体がモジモジし出す。
止めて止めて…。
「け…健……ちゃん」
心の中で、「先生」を付け足す。
「まあ、それでもいっか」
って先生の鼻先が耳裏にあたる。
「いゃ…あ…っ…ダメ…先生っ!」
先生の唇が、耳から首筋に移行した。
「やめて…。名前で呼んだら止めるって言ったよ?」
もうダメ。これ以上は心臓持たない。
「だから…止めただろ?」
は?エスカレートしてるしっ!
「耳は…解放してあげた…」
そ、そういう意味っ⁈