先生の口からそんな言葉が出て、あたしはカッと顔が熱くなる。
「だ…だって…できない…」
「できないかどうか聞いてんじゃないよ。したいかしたくないか、聞いてんだよ」
先生のぶっきらぼうな言い方に、ビクッとする。
「別にしたくなくたっていい。ゆかりは俺が初めてだし、どういうもんかわかんないんだから、したいって思わなくても、変じゃないよ。
だからって、ゆかりが俺を好きじゃないとか、そんなふうに思わない。だから…」
なんか…お説教モード入っちゃった…っぽい…。
「正直に言っていいよ」
「し…したいって思ったら辛いから、したくない」
「と、思うことにしたんだ」
つ…つまり…したいって答えちゃった?あたし。
「じゃあ、しよう」
「え?///」
「俺は男だから、好きになったら抱きたくなる。でも、相手が嫌がったら、我慢はする。待つことだって平気だよ」
あたしはおとなしく先生の話を聞く。高校のホームルームのときみたいに。先生の真剣な声に耳を澄ませる。
「好きになったら、抱きたくなる」
は、はい。/// さっきも言ったよ?
「好きになったら、だよ?」
「は、はい」
「なんで他の人とやんなきゃいけないの?」
「…え?」
「浮気になんの意味があんの?本気で好きな女抱けなくて、浮気して、俺が満たされると思う?」
はぁ…もぅ…先生の口からそんな言葉がポンポン出てきて…あ、頭クラクラしてきちゃった。
「ゆかりさー…」
「は、はい」
「正直に言うとさー…わかってっかな?」
って先生が頭をかく。
「は、はい?」
「セックスってどうやるか知ってるよね?」
ど、どひゃー…っ!///
「た…多分…」
「多分?」
「し、知ってます知ってます。ち、知識としては」
「こういうこと言うとアレだけど…」
って先生が言葉を濁す。
な、なに?また際どい言葉?
「…多分…できなくは、ないよ。…ゆかりには感覚ないと思うけど…」
先生が言いかけて、顔を赤くして、やめる。
な、なに?
「まあ、とりあえず…///うんとだな、今日の講義はこれでおしまい!俺の言いたいことわかった?」
「…なんとなく…」
「なんとなく~⁉︎…ちゃんと聞いてた?俺熱弁ふるったのにさー」
「…ごめんなさいっ…え、えっと…う、浮気は意味ない…?」
「うん。それがひとつ。あとは…?」
あたしがなんて答えようか悩んでいると、
突然先生があたしに覆いかぶさってキスをした。
唇を離して、あたしを見つめる。
「時間切れ」
「え?」
「答えは…」
ってかがみ込んであたしの耳元で囁く。
「ゆかりと…セックスしたい」