ドキドキドキドキ…///
先生はじっとあたしの鼓動を聞いてる。
きっと聞こえてる。
こんなに早く、こんなに大きく、ドキドキしてるのを…聞かないで…恥ずかし過ぎるよ先生。
先生があたしの胸から顔を離すと、今度はあたしの頭を抱き寄せて先生の胸にくっつける。
ぎゅっとあたしを抱き締める。
先生の大人っぽいいい匂い。なにか…つけてる…?やっぱ、お出かけしてたんだ…。
先生の厚い胸板。気持ちいい肌触りの黒いVネックシャツ。少しシャリ感のあるジャケット…。
あ。皺になっちゃうのに…。
おしゃれした先生と駅で待ち合わせて腕組んで歩いて…そんな当たり前のデート…できるものなら、してみたい。
先生の鼓動に耳を澄まして、うっとりと目を閉じる。
「お母さん、何時に帰ってくんだっけ?」
先生の声が、近すぎて、ドキッとする。
「じゅ…10時までには帰って来るって…」
「……」
な、なんで?
なんでそれ聞くの?
必要な情報…なの?
「…風呂、入った?」
ひえーっ‼︎
そ、それも必要な情報なの?
な、なんでなんで…///
「は、はい。…ゆ、夕方、入れてもらいました」
なに業務報告みたいになってんの?あたし。
ってかどうしてそんなこと聞くのよーっ⁈
って、恥ずかしすぎて聞けるわけない。
顔すら、先生の胸から上げられないし。
あたしが、少しもぞもぞすると、逃げちゃだめっていうようにぎゅっと抱き締められる。
どうしよう…。
先生…そ、そういうつもり?
ってかどうするつもり?できないでしょ?
と、途中まで…とか?
下着…どんなだっけ?
ヤバい…。全然普段のじゃん…。
こ、これは回避したいっ!回避しなきゃ!こんな下着じゃむりむり絶対ムリ!
「せ、先生!」