カミセンの体育祭 8 約束 ゆかりサイド | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?


先生、急に何言い出すの?

それって、もう、こんなふうに会いに来てくれないってこと?

胸がキューッと締め付けられる。痛い。


「ゆかりはさ、いい子でいようって、周りに気遣い過ぎるとこあるから…」


「…先生…あたし、いい子でいようとか、そんなんじゃなくて、単純に、先生が心配してくれて嬉しかったの。…先生が、車椅子なのに万一酔っ払っちゃって、ちゃんと座れなかったり落ちちゃったりしたら、危ないって思うの、納得できるし…」


「え?…あ、ああ…ハハッ…そうだね。確かに」


「え?なに?そういうこと言いたかったんでしょ?先生」


「え?あ、うん!そう!そうだよ、やっぱ危ないかも。うん」


「えーっ?さっき行っていいって言ったよ?」


「ああ、うん。そうだね。だから、気をつけて」


先生、変なの。





「今度飲み行こっか?」



え?

え?

ええーっ⁈///


「せ、先生とっ⁈」

「安心でしょ?」

「う…うん」

「近所でな」

「うん」


先生があたしの頭をポンポンってする。


「じゃ、帰るわ」

「あ…はい」


先生が笑って手を上げる。


可愛い笑顔。

大好きな先生。
優しいけんちゃん先生。

みんなに優しくて、みんなに好かれてて、決して、えこ贔屓をしない先生。


なのに、あたし、贔屓されてる…って思っていい?


…もう会ってくれないのかと思った。

まさか、飲みに誘ってくれるなんて…。


先生、あたし、まだ、
先生を好きでいていい?

もう少しだけ夢見させてくれる?

どうせかないっこない夢だから…。