経済評論家・政策アナリスト 池田健三郎オフィシャルブログ「健々囂々」(けんけんごうごう)Powered by Ameba -105ページ目

総理官邸

きょうはちょっと内閣官房に用事があり、打ち合わせのために総理官邸に行ってきました。


さすがに総理大臣や官房長官ら日本の行政トップが執務を行う建物だけに、非常にセキュリティは厳重でした(新官邸にうががうのは初めてなので新鮮でした)。


ちょうど民主党代表選挙の最中だけに官邸詰めの記者たちも、誰がどこに出入りするのか、いつも以上にピリピリムードで取材していたと思われます。


熱海市長選 公開討論会

昨日は、明日告示される熱海市長選挙を前に、地元の(社)熱海青年会議所が主催する、「候補予定者による公開討論会」が開かれ、私はコーディネーター務めるために熱海市に出かけてきました。


町の中心部にあり市役所庁舎に隣接する熱海観光会館を会場に、19時から開催されましたが、金曜日の夜という時間帯にもかかわらず、600席の会場に700名以上の聴衆や取材陣が訪れ、市民の市長選挙に対する関心の高さが窺えました。


立候補予定者は、現市長として2期目を目指す斎藤栄さんと、挑戦者となる田島秀雄さん(静岡県議)のお二人。事前に両陣営から提出していただいていた政策アンケートの結果を聴衆に配布し、これをもとに(1)自己紹介と現市政の評価、今選挙で問われるもの、(2)重要優先施策3つ、(3)まちの活性化(経済振興策)、(4)安心・安全政策(医療・介護・社会保障・防犯防災等)、(5)持続可能な市政の確立(行財政改革、行政サービス向上等)、(6)子供をめぐる諸政策(市の教育方針、子育て支等)、(7)その他の政策、のそれぞれについて意見表明と討論を行いました。


内容は非常に充実したものとなり、賞味110分の討論時間はあっという間に過ぎてしまいました。お二人の真摯な討論が多くの聴衆をひきつけていたと感じています。


熱海といえば、日本人で知らない人はまずいないであろうという、圧倒的な知名度を持つ著名市ですが、今日では静岡県下一位の高齢化率や生活保護率など、市民生活は決して楽なものではありませんし、市の財政状況も極めて厳しく、昭和28年に建てられた庁舎の改修すらままならない状況に至っています。


こうしたなかで、市民の皆さんが真剣に市長選挙に臨もうとしているのは、1つの救いでもあると感じました。このお二人のどちらが当選されても、熱海市の前途は多難といわざるを得ませんが、ぜひ選挙を通じて市民の当事者意識がさらに高まり、投票率が向上し、市民上げてまちの再建を図っていくムード作りができればよいと感じたところです。


それにしても、主催者である(社)熱海青年会議所の皆さんの活躍は見事なものでした。私がコーディネーターをお引き受けするただ1つの条件として「会場を必ず満席にすること」をあげたのですが、見事これに応えてくださったことは本当にすばらしい。これからも、まちづくりの若きリーダーとして地元を引っ張って行っていただきたいと願っています。



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日銀の金融緩和

日本銀行は今日、臨時の政策委員会・金融政策決定会合を開催し、固定金利方式の共通担保資金供給オペレーションについて、「期間6か月物」を新たに導入したうえで、このオペを通じた資金供給を大幅に拡大することを発表しました。これにより、市場金利の低下を促し、金融緩和を一段と強化していくこととしています。


急激な円高とこれに連動した株安により、景気の下振れリスクが高まり、金融政策へのプレッシャーが高まるなかで、日銀としては、既に0.1%というきわめて低水準の政策金利の誘導目標を、さらに下げてゼロ金利としてもその効果は限定的であるとみられることから、この誘導目標は引き続き同水準を維持した上で、日ごとの金利誘導という視点ではなく、6ヶ月というやや長めの期間をターゲットにした新しい緩和を行うという、苦肉の策を打ち出したものと考えられます。


今回の日銀による追加的緩和策と歩調を合わせる形で、政府サイドも追加の経済対策を打ち出す予定となっており、これを機に少しでも円高を食い止め、景気の下振れリスクを回避することが望まれています。


ただ、景気の現状認識については、政府やマスコミのそれと、日銀の認識とでは多少のギャップがあることも踏まえておく必要があるでしょう。


ちなみに今日の日銀の公表文には、次のような景気認識が提示されています。

・・・ わが国の景気は緩やかに回復しつつあり、先行きも回復傾向を辿るとみられる。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、基調的にみると下落幅が縮小を続けており、先行きも下落幅が縮小していくと考えられる。この間、米国経済を中心に、先行きを巡る不確実性がこれまで以上に高まっており、為替相場や株価は不安定な動きを続けている。こうしたもとで、日本銀行としては、わが国の経済・物価見通しの下振れリスクに、より注意していくことが必要と判断した。・・・


これによれば、日本の景気はあくまで「緩やかに回復」しつつあり、「先行きも回復傾向を辿る」という見方には何ら変化はありませんが、米国経済の不確実性の高まりから為替が不安定化することで、日本経済の先行きの下振れリスクを「前もって」軽減するための措置であることを強調することで、米国のFRBに比べて日本の金融政策対応が後手に回ったのではないかという批判をかわしたい意図が読み取れるといえなくもないでしょう。


いずれにしても、新しい6ヶ月タームをターゲットにした金融緩和策の効果を注視していくとともに、政府サイドがどのような経済対策を打ち出すのかに注目していきたいと思います。



海老根藤沢市長

昨日は、藤沢市役所に海老根靖典市長を往訪し、大樹総研の研究レポートに掲載するための対談の収録を行いました。


海老根さんの経営手法はきわめて緻密に組上げられており、自身が選挙で提示した「ローカル・マニフェスト」を実際の行政執行に着実に反映させるための具体的な手法などを中心に、きわめて興味深いお話をうかがうことができました。


なかでも、マニフェストの項目ごとに各担当課別の実践シートを作成し、進捗状況や財源の裏づけ、担当者や担当部局長の所見までが一覧できるシステムの精緻さと簡便さには舌を巻きました。


残念ながら現状の国政は停滞感がぬぐえないのが実態ですが、地方自治体を取材すると、今回の藤沢市のように抜群の指導力と実践力を発揮している首長のリーダーシップのありようを目の当たりにし、一筋の光明を見出した気分になります。


やはりこの国はローカルから変わらなければ、何も進歩しないような気がしてしまいます。この企画はこれからも続ける予定で、全国の「先進首長」を次々にご紹介できるようにしたいと考えているところです。


日本銀行の役割

今日は、フジテレビの「知りたがり!」にゲストとしてお招き頂き、約20分にわたって日本銀行の役割について、生放送で解説をしてきました。


日銀の金融政策の仕組みや、ゼロ金利政策、量的緩和、非伝統的金融政策などを、お茶の間の主婦の皆さん向けに、できる限り平易に解説したつもりですが、いかがでしたでしょうか。


それにしてもすさまじい円高と株安が日本経済を直撃しています。政府・日銀は早急に市場に対する確固たるメッセージを発信する必要があるでしょう。


与党・民主党は党内抗争などにうつつを抜かしている場合ではありません。


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放送終了後、スタジオのセット前にて