2018年 新春にあたり | 経済評論家・政策アナリスト 池田健三郎オフィシャルブログ「健々囂々」(けんけんごうごう)Powered by Ameba

2018年 新春にあたり

謹んで新年のお慶びを申し上げます。

本年も引き続き、宜しくご指導ご鞭撻の程、心よりお願い申し上げます。

 

昨年も変化に富み、充実した一年間でした。

私事では、お陰様にて家族・親族ともに特段変わりなく、まことに有難いことと感謝しております。

 

まずTVコメンテーターのお仕事では、複数のニュースショウに出演させていただき、主に経済ニュースの解説を担当しました。

 

次にビジネス分野では、社外役員を務める(株)WEIC(ビッグデータ解析によるインサイド・セールス支援により企業の営業生産性最大化を支援するITベンチャー企業)が将来的なIPOを視野に入れ業績を急伸中であるほか、池田健三郎が関係する他の企業団体も、所長をつとめる大樹総研をはじめいずれも順調に推移しております。

 

また、全国各地を訪問させていただき、まちづくりや経済・金融に関する講演をさせていただく機会にも恵まれました。

 

この間、郵便史・切手研究関係では、ライフワークとして「日本の急速郵便史」、「英領喜望峰の郵便史」の実証研究を続けており、国内切手展のほか、メルボルン及びバンドンにおける国際切手展においても、その研究成果が好成績を収めることができました。

 

さらには、友人2人とともに共同代表を務める2つのNPO法人も堅調に推移しています。日本郵便文化振興機構の事業については、使用済切手回収による慈善活動や郵便文化の振興を通じた、ささやかな社会貢献を行うことができました。同法人において私が主宰するスターオークション(郵便切手類)は今年11月に10周年を迎えます。また、昨年4月には新たに郵趣振興協会が特定非営利活動法人(NPO法人)に認証され、郵政博物館(東京スカイツリー・ソラマチ)において同館との共催事業を順調にスタートさせることができました。

 

本年もこうした各分野において、昨年以上のパフォーマンスを実現すべく、努力を続ける所存でございます。

 

さて、2018年は、国際情勢が依然として不透明な下で、足許は比較的堅調な米国経済・欧州経済が世界経済全体をどれだけ牽引していくことができるのか、北朝鮮や中東に係る不安定要素がどこまで顕在化するのか、その中で日本は、黒田日銀総裁の任期が年度末に到来する中で財政・金融政策を有効に発動して、デフレ脱却に繋げることができうるか否かの正念場となるような気がいたします。

 

すなわち、金融緩和・金利誘導と財政出動により回復過程を維持する日本経済ですが、構造改革を伴った、健全かつ持続可能性が担保されるような成長戦略という面では、相変わらず心許ない面があることも事実です。高水準の企業収益が広範な国民所得向上と消費拡大につながっていき、「働き方改革」が労働力の不足や偏在を是正する効果をもたらすことにより、将来を見据えた改革への道筋が見いだせることができればよいのですが、現状には依然として不透明さが伴っていることは気がかりです。

 

したがって、財政規律なき金融緩和と必要以上の中央銀行への圧力の継続は、多くの構造問題を棚上げにし、企業セクター(とくに非製造業)の低生産性向上のための打開策が実行されないままでは、日本経済全体の先行きに大きなリスクを惹起しかねないという、これまでの状況には変化がありません。

 

よって、日本経済の持続的・安定的な成長に向けた、多面的かつ実際的な議論が、整斉と行われることが必要であろうと感じます。

 

こうした状況を踏まえ、これから1年間、池田健三郎は、各種メディアにおいて、適時適切な情報を発信してまいります。

 

このように、2018年も引き続き多くの不確定要素を抱えての船出といった情勢ではありますが、わたくしは引き続き、ブレることなく、皆様と共に各種の活動をしっかりと継続してまいります。

 

末筆ながら、本年が皆様にとりまして素晴らしいものとなりますよう祈念申し上げ、新春のご挨拶といたします。

 

平成30(2018)年1月1日

池田 健三郎