2017年 新春にあたり | 経済評論家・政策アナリスト 池田健三郎オフィシャルブログ「健々囂々」(けんけんごうごう)Powered by Ameba

2017年 新春にあたり

謹んで新年のお慶びを申し上げます。

本年も引き続き、宜しくご指導ご鞭撻の程、心よりお願い申し上げます。

 

昨年も変化に富み、充実した一年間でした。

私事では、お陰様にて家族・親族ともに特段変わりなく、まことに有難いことと感謝しております。

 

まずTVコメンテーターのお仕事では、TBS「ひるおび!」、ANB「ワイドスクランブル」等に出演させていただき、主に経済ニュースの解説を担当しました。

 

次にビジネス分野では、社外役員を務める(株)WEIC(ビッグデータ解析によるビジネス・マッチング最適化により企業の生産性最大化を支援するITベンチャー企業)が将来的なIPOを視野に入れ業績を急伸中であるほか、池田健三郎が関係する他の企業団体も、所長をつとめる大樹総研をはじめいずれも順調に推移しております。

 

また、全国各地の青年会議所(JC)で活動する若いみなさんの手で行われた、候補予定者による「公開討論会」のお手伝いをさせていただき、このうち熊本県知事選と四日市市長選ではコーディネーターを担当いたしました。

 

この間、郵便史・切手研究関係では、ライフワークとして「日本の急速郵便史」の実証研究を続けており、コミッショナーとして参画した5月の世界切手展(於ニューヨーク)では、昨年のシンガポールに続きその研究成果が金賞を獲得しました。また国際切手展(於台湾)でも別のプレゼンで好成績を収めることができました。

 

友人2人とともに共同代表を務めるNPO法人日本郵便文化振興機構の事業も順調で、使用済切手回収による慈善活動や郵便文化の振興を通じた、ささやかな社会貢献を行うことができました。私が主宰するスターオークション(郵便切手類)は8周年を超えて堅調に推移しております。また、7月には新たにNPO郵趣振興協会を立ち上げ、本年4月より郵政博物館(東京スカイツリー・ソラマチ)において同館と共催事業を実施することが決まり、順調な滑り出しとなりました。

 

本年もこうした各分野において、昨年以上のパフォーマンスを実現すべく、努力を続ける所存でございます。

 

さて、2017年は、国際情勢が依然として不透明な下で、新しいリーダーを選出し金融引締め局面に転じた米国経済が世界経済をどれだけ牽引していくことができるのか、昨年に英国がEU離脱を決める一方、金融不安が燻る欧州の不安定要素がどこまで顕在化するのか、はたまた中国の下振れリスクの影響がどの程度のものとなるのか、その中で日本は、衆議院の解散総選挙が取り沙汰され黒田日銀総裁の任期が最後の1年に差し掛かる中で財政・金融政策を有効に発動して、デフレ脱却に繋げることができうるか否かの正念場となるような気がいたします。

 

金融緩和・金利誘導と財政出動により緩やかな回復過程を辛うじて維持する日本経済ですが、構造改革を伴った、健全かつ持続可能性が担保されるような成長戦略という面では、相変わらず心許ない面があり、将来を見据えた改革への道筋は依然、不透明となっていることは気がかりです。

 

財政規律なき金融緩和と必要以上の中央銀行への圧力に加えて、米トランプ次期大統領への過剰ともいえる期待感によりもたらされた為替円高是正により、一部の企業セクターの収益向上と株価による資産効果というプラス要因はあるものの、多くの構造問題を棚上げにし、企業セクター(とくに非製造業)の低生産性向上のための打開策が実行されないままでは、日本経済全体の先行きに大きなリスクを惹起しかねないという、これまでの状況には変化がありません。

 

よって、日本経済の持続的・安定的な成長に向けた、多面的かつ実際的な議論が、今年こそ、整斉と行われることが必要であろうと感じます。

 

こうした状況を踏まえ、これから1年間、池田健三郎は、各種メディアにおいて、どのような情報発信をしていくべきか、みなさまのご意見も参考にさせていただきながら考えを深めてまいります。

 

このように、2017年も引き続き多くの不確定要素を抱えての船出といった情勢ではありますが、わたくしは引き続き、ブレることなく、各種の活動をしっかりと継続してまいります。

 

末筆ながら、本年が皆様にとりまして素晴らしいものとなりますよう祈念申し上げ、新春のご挨拶といたします。

 

平成29(2017)年1月1日

池田 健三郎