成長戦略とTPP | 経済評論家・政策アナリスト 池田健三郎オフィシャルブログ「健々囂々」(けんけんごうごう)Powered by Ameba

成長戦略とTPP

今朝ほど、日本青年会議所の井川直樹会頭以下メンバーのみなさんと一緒に、内閣府に古川元久・国家戦略担当大臣を訪問してきました。


訪問の趣旨は、TPP(環太平洋経済連携協定)に関する提言書の提出です。


日本青年会議所(JC)では、今年1月から3月までの3ヶ月間に全国各地(京都、東京、名古屋、福岡、札幌、富山)をまわって、TPPに関する啓発を図るための「日本経済成長戦略に向けたTPPを考える国民の集い」を開催し、その全てで私が基調講演とパネルディスカッションのファシリテーターを担当しました。


この「国民の集い」では、青年会議所側が主催者として当初から明確に賛否を打ち出すことはせず、フラットに議論を行うことによってバランスのとれたディスカッションを展開し、TPPのメリット・デメリットをよく参加者に理解してもらうことに注意が払われました。


結果としては、総じてTPPに対して肯定的な反応が大勢を占めたのですが、6回のフォーラムのなかではパネリストにJAの代表をお招きした会場で強硬な反対意見が噴出するなど、地域による特性や、所属組織により評価が分かれるという実態を垣間見ることができました。


こうした経過を踏まえて、古川大臣に対しては、

(1)TPPをはじめとする諸外国との国際交渉に対して、国民ひとりひとりが当事者であるという意識の喚起

(2)後の日本の経済成長にとってTPPがもたらす役割の提示

(3)TPP公証への早急な参加と、参加国との交渉内容の開示

(4)TPPで影響を受けると思われる産業への対応

といった点について、青年経済人の集まりであるJCとしての提言を提出しました。


これに対し、古川大臣からは、こうしたJCの活動に対する謝辞とねぎらいの言葉があり、今後共、日本経済の持続的な成長発展のために力を尽くしたいとの決意がのべられたところです。JCのみなさん、大変お疲れ様でした。


なお、TPPの議論を含む日本経済の成長戦略を幅広く議論するために、7月21日(土)16時より、パシフィコ横浜において、日本青年会議所サマーコンファレンス のなかでセミナーが開催されます。日本を代表する論客として、武藤敏郎・元日銀副総裁・元財務事務次官、藤巻健史・フジマキジャパン代表、池尾和人・慶応大学教授の3名をパネリストに招聘し、私がファシリテーターとなってパネル・ディスカッションが行われます。どなたでも参加可能(無料)ですので、ぜひお越し下さい。


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