クロマグロと日本異質論
ワシントン条約締約国会議の委員会で大西洋産クロマグロの禁輸案が否決されたのことには、ひとまず安堵しています。やはり日本人といったら、寿司、寿司といえばマグロなしには考えられませんので。
それにしても、調査捕鯨に対する豪シー・シェパードの妨害事件など、このところ日本の食文化が国際社会で真っ向から否定されるケースが相次いでいることには危機感を禁じ得ません。
これまで日本は、終戦の荒涼とした状態から世界の経済大国にまで復興を遂げ、国連やその他国際機関の分担金をたっぷり負担したうえに、さらに相応の国際貢献も行い、それなりに国際社会から尊敬されていると自負してきたところでしょう。それが、ここにきて米国に次ぐ経済大国の地位から陥落したうえに、「日本は極東の島国なので文化的にも異質・異端であり、国際社会の常識から外れているから是正させよ」などと槍玉に挙げられるのは困りものです。
そうならないためにも、日本人はこれからも、海外に対して自国の生活文化を理解してもらうよう、さらなる努力を払う必要があるのかもしれません。