日本相撲協会理事選挙 | 経済評論家・政策アナリスト 池田健三郎オフィシャルブログ「健々囂々」(けんけんごうごう)Powered by Ameba

日本相撲協会理事選挙

何かと注目を集めた財団法人日本相撲協会の理事選挙は、慣例を破って立候補した貴乃花親方(元横綱)が10票を獲得して当選を果たしたようです。彼が立候補に際して述べていた「改革」が具体的に何をさすのかはよく分からないまま結果が出たことになりますが、とまれ、組織に新風を吹き込むという面では期待してよいのかもしれません。


貴乃花親方に限らず、選任された理事の皆さんにおかれては、国民が世界に誇れる、品格のある「国技」の運営母体の業務執行をしっかりとやっていただき、ぜひとも公益に貢献してもらいたいですね。何しろ財団法人は民間営利法人と違って、公益に寄与するという建て前から特別に税金が軽減されているのですから、それに相応しい経営をしてもらわなければ、こうした優遇措置は「無駄な国民負担」の裏返しとなってしまいます。


つまり、相撲というのは、角界関係者だけのものではないことは勿論、一部の「相撲ファン」だけでのものでもなく、日本国民全体のものだということです。組織の最高執行者である理事が、相撲は日本社会全体から支えられているのだということをしっかりと念頭において行動するならば、現在取り沙汰されている現役横綱による暴行事件への対応を巡り組織が迷走することなども、決してありえないのです。


財団法人日本相撲協会が、新執行体制のもとで、真に日本社会全体に貢献しうる組織に再生されんことを、ひとりの日本人として切に願うものです。