情報ライブ ミヤネ屋 | 経済評論家・政策アナリスト 池田健三郎オフィシャルブログ「健々囂々」(けんけんごうごう)Powered by Ameba

情報ライブ ミヤネ屋

きょうはYTVの「情報ライブ ミヤネ屋」出演のため空路、大阪へ。2月とは思えぬ気温で寒くありません。


楽屋は第一控室でした。

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中は意外に広くて、このようになっています。お弁当も美味。

ただし食べ過ぎるとしゃべりづらくなるので量は控えめに。ここで本番前にプロデューサーと打ち合わせをします。


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共演者のうつみ宮土理さんから、少し早いチョコレートを頂きました。ありがとうございます。


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さて、今日の番組もいろいろと盛りだくさんでしたが、私がとくに力を入れてコメントしたのは、漢字能力検定(漢検)を主催している財団が「儲け過ぎ」であるとして、主務官庁の文部科学省の立ち入り検査を受けたニュースでした。


報じられている漢検協会のケースですと、理事長一族やその経営する会社に対して、財団から流れ込むお金があまりに多額であり、その手法があまりに露骨(理事長が経営する会社と法外な値段で複数の契約が結ばれているなど)であったために、さすがに目をつけられたということでしょう。ここまでエスカレートした例は少数にせよ、似たような構図はよく見聞します。


例えば私が知っているある小さな財団法人は、専務理事がオーナーであるビルに入居していますが、その家賃は相場の3倍で地下倉庫にも共益費を課すというあこぎなもの。しかも理事会の承認もなしに10年間、こうした契約を続けていたそうです。


いずれにしても、財団法人が主務官庁から指摘されたことをしっかりと是正することは、税金を減免されている以上、当然のことです。


ただ、そのことばかりに目を奪われていると、このニュースから引き出される問題の本質を見誤る可能性があります。


実は世間には、一般常識からすると考えられないやり方で利益をあげている公益法人(社団法人と財団法人)は決して少なくないのです。


例えば、大阪府の橋下知事が問題にしていた(財)自治体国際化協会などはその一例で、全国の自治体から多額の「会費」を得て全国の学校に外国人講師を派遣するなどの公益事業を行っているのですが、「将来必要になったときに海外事務所を設立する」という名目で、資金が積み立てられたものの、実際には1箇所しか海外事務所は設けられておらず、数百億円が事実上の内部留保、いわゆる「埋蔵金」になっている事実が問題視されています。


当然、この団体には、旧自治省(現・総務省)の高級官僚が高給で役員に迎えられているというわけです。こうした事例は何もこの団体に限ったものではありません。


また、「儲けすぎ」の例として、過去にメディアに報じられた団体としては、(社)日本自動車連盟(JAF)や(財)日本相撲協会などがあり、いずれも多額の利益が出ているならば、それをきちんと社会貢献事業に使い切ってしまうか、あるいは団体に入ってくるお金を減らす(例えばJAFのレッカー代を引き下げるとか、相撲の入場料を値下げする等)ことが必要だと指摘されています。


他方、公益法人は天下りの温床であり、利益が出ているにも関わらず、主務官庁から怒られないで済んでいるところがあるとすれば、そこには必ずといっていいほど主務官庁OBが重要ポストで迎えられている、という現実を忘れるわけにはいきません。


今回の漢検協会については、その経営は決して褒められたものではありませんし、理事長やその親族の財団私物化は相応の非難を受けるべきではありますが、もしもこの協会に多数の天下り役員が雇われていて、それがゆえに主務官庁(文部科学省)が監督を手加減していたとしたら、それはもっとひどい問題といえるのではないでしょうか。


今回の漢検協会の事例は、仮にこの団体が「主務官庁にとって余り美味しい団体ではない」という位置づけであったために、見せしめ的に制裁をうけものであるとするならば、その本質についてもっと深く考えてみる必要があるかも知れません。