※画像は沖縄全戦没者追悼式で平和宣言を読み上げる沖縄県の玉城デニー知事=沖縄県糸満市の平和祈念公園
 
昨日の東京新聞の北丸雄二さんの「本音のコラム」は憲さん魂を揺さぶられた。
 
「差別の先に待つもの」と題して夕張炭鉱へ徴用された朝鮮人徴用工が脱走してアイヌの人に助けられた話である。
 
内容は本文を読んで確認してもらいたいが、コラムの最後に北丸さんはこう締め括っている。
 
「何が差別かわからないと嘯(うそぶ)く人がいる。『差別』の先には必ず罵倒と暴虐と虐殺がある。それを己の心に問うことだ」
 
この言葉をそっくり投げ付けてやりたい文章が今朝、またしても掲載された。
 
朝から気分が悪い!
 
我らが産経新聞の社説である。
 
「沖縄『慰霊の日』 県民守り抜く決意新たに」と題してとんでもない社説を掲載している。
 
(´Д`)=*ハァ~
 
産経のクソ社説を紹介する。
 
曰く・・・
 
玉城デニー知事は平和宣言で、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設断念などを「求め続ける」と述べた。
 
防衛をめぐっては、南西諸島を含む日本の防衛強化に向け、政府が昨年12月に閣議決定した安保関連3文書について「県民の間に大きな不安を生じさせている」と批判した。
 
県民を守るべき立場にある玉城氏が、これら2つの考え違いを追悼式で披露したのは残念だ。
 
普天間飛行場は市街地に囲まれている。周辺で暮らす県民の命を守るため移設は急務だ。玉城氏や県の辺野古移設反対が危険性除去を妨げている。
 
安保3文書は防衛力の抜本的強化を図る内容だ。沖縄を含む日本を攻撃しようとする国が現れる場合への備えである。それを不安の原因と難じるのはおかしい。
 
以上、引用終わり。
 
これは、相当トーンを抑えて書いているが、この行間にはこう書かれているのである。
 
沖縄は、日本の「防衛」=戦争遂行のための盾となれ!
 
沖縄県知事の玉城はじめ沖縄県民は何を考え違いをしているのか?
 
防衛は国家・政府の専権事項でありそれに異を唱えるとは何事だ!
 
黙って国の言うことを聞け!
 
ただそれだけである。
 
それは沖縄を蔑む差別意識に満ち溢れており怒りなしには読むことができない。
 
まさに岸田をはじめ政府・与党の意向を代弁するものに他なるまい。
 
産経の盟友、読売も同様の論調である。
 
読売はこうほざいている!
 
以下、読売社説引用
 
だが、玉城デニー知事は式典で、防衛力強化が「県民に不安を生じさせている」と述べた。沖縄が攻撃目標になりかねないとして、自衛隊が導入する長射程ミサイルの県内配備にも反対している。
 脅威が存在しないならともかく、現実に脅威が高まっている中で、これに備えるための防衛力強化がかえって緊張を高めるという主張は、理解に苦しむ。
 
以上
 
参考
読売社説
沖縄慰霊の日 戦禍を繰り返さぬ誓い新たに
 
まさに、“やまとんちゅー”の本土意識剥き出しに「理解に苦しむ」と屈服を迫っている。
 
これに対して在沖新聞二社は断固として玉城知事の「平和宣言」支持を打ち出している!
 
当然だ!
 
参考
【玉城デニー知事平和宣言全文】
 
琉球新報は社説でこう述べている。
 
以下、引用。
 
安保3文書に基づく防衛力強化は地域の緊張を招くものであり、「軍隊は住民を守らない」という沖縄戦の教訓にも反する。「平和宣言」に安保関連3文書に対する厳しい見解を盛り込んだのは、これまでの経緯から見ても当然と言える。県民の平和志向にも沿うものであろう。
 
首相あいさつから伝わる政府の意図と「平和宣言」に込められた県民の思いとの間には大きな開きがある。政府は抑止力の向上で地域安定を追求しているのに対し、沖縄は対話と相互理解による緊張緩和を求めているのである。
 
参考
琉球新報社説
慰霊の日平和宣言 外交と対話で平和築け
 
まさに、玉城知事の平和宣言は沖縄県民総意の意思表示に他ならないのだ!
 
何が、「考え違い」だ!
 
考え違いをしているのは産経、お前らと岸田文雄に他ならない!
 
また、琉球新報は前日の“慰霊の日”当日にも「戦後78年『慰霊の日』 沖縄は『戦場』を拒否する」といった「戦争拒否」の格調高い社説を掲載している。
 
参考
琉球新報社説
戦後78年「慰霊の日」 沖縄は「戦場」を拒否する
 
そこではこう書いている。
 
「慰霊の日」に当たって沖縄が政府に求めることは、台湾有事や中国、北朝鮮の脅威をあおることではなく、緊張緩和に向けた外交努力である。防衛費増額の財源を確保する特別措置法は成立したが国民は防衛費増に否定的だ。政府は国民世論を直視し、軍備増強政策を改めるべきだ。
 
以上、引用おわり。
 
これが、国内唯一の地上戦を経験し多くの県民に犠牲者を出した沖縄県民の心からの叫びであり、また平和憲法を持つ我が国のとるべき立場であることは言を待つまい!
 
本土の人間はこの沖縄の声に耳を傾け、寄り添う“義務”があるのだ!
 
さらに、今日の沖縄タイムスの社説は秀逸である。
 
参考
[社説]全戦没者追悼式 戦争許さぬの声大きく
 
そこでは、慰霊の日の県民の“真の声”を挙げた上で、岸田文雄に対して沖縄県民を代表して、このように怒りをぶつけている!
 
これまた、相当トーンを落としているが、この文の行間は怒りに満ちている。
 
以下、社説引用。
 
首相は式典あいさつで「わが国を取り巻く安全保障環境は、戦後最も厳しく、複雑な状況にある」と述べた。その後の記者団への取材では、南西諸島の防衛体制強化の意義について「国民保護の観点から重要だ」と強調した。
 
 論理が飛躍しているのではないか。沖縄戦で住民の被害が多かったのは、住民保護に失敗したからだ。ミサイルを配備すれば、有事の際に標的になるという懸念もある。
 
以上、引用終わり。
 
全くその通りである。
 
岸田のいう「国民保護」の国民とは「本土の国民」のみであり、そのためには沖縄県民=うちなんちゅーは犠牲になれ!と太平洋戦争時の日本軍と同じことを言っているのである!
 
怒りにうち震える!
 
産経の社説に戻る。
 
産経は枕詞(まくらことば)のようにこう書く。
 
「激しい地上戦で日米合わせて20万人以上が犠牲になった。県民は4人に1人が亡くなった。日本軍将兵は死力を尽くし、九州などから2500機以上の特攻機が出撃した。
その犠牲の上に今の平和がある」
 
では何か?
 
あの悲惨な戦争がなければ日本の「今の平和」はないとでも言うのか?
 
それをどう証明するのだ?
 
そもそも、今の日本は平和か?
 
戦争こそしていないが、貧困と差別がこの国をくまなく覆っているではないか!
 
その、最たるものが沖縄なんだよっ!
 
あの戦争は必要ない戦争であった。
 
死んだ兵隊は「犬死に」であり、戦争で死んだ民衆もすべて「戦争により殺された」被害者なのである!
 
戦争は「絶対悪」に他ならない!
 
それを「その犠牲の上に今の平和がある」とは戦争を美化する常套句であり、このような物言いを私たちは絶対に許してはならない。
 
このような産経や読売の差別意識に満ちた社説を私たちは許してはならないし、それこそが政府=岸田政権の本音なのである!
 
まさに、「何が差別かわからないと嘯(うそぶ)く」連中が奴らである!
 
北丸雄二さんが言うように「『差別』の先には必ず罵倒と暴虐と虐殺がある」のだ。
 
それは歴史が証明するところではないか!
 
我々は肝に命しなくてはなるまい!
 
あの苦痛に満ちた戦争を経験した上でいまだこのような愚かな権力者とその提灯持ちマスコミが存在していること自体吐き気を催す事態である。
 
沖縄県の平和祈念資料館の壁には以下の言葉が記されているそうである。
 
「戦争をおこすのは たしかに 人間です しかし それ以上に 戦争を許さない努力のできるのも 私たち 人間 ではないでしょうか」
 
そうなのだ!
 
戦争を始めるのも愚かなる人類なのだが、戦争を止めるのも私たち人間しかいないのである。
 
本土に住む私たちは沖縄県民の決意と共に、まさに「戦争前夜」の今こそ「戦争絶対反対!」の声を挙げるときではないだろうか?
 
憲さんは断固としてそう思う。
 
どーよっ!
 
どーなのよっ?
 
※文末画像は北丸雄二さんのコラム
 
※念のため、今日の琉球新報、沖縄タイムスの社説と産経のクソ差別社説を採録しておく。
 
 
琉球新報社説
慰霊の日平和宣言 外交と対話で平和築け
 
 沖縄が求める平和構築を脅かすような国内外の動きに対する危機感を表明し、それを克服するための方策を提示した。基本姿勢は平和外交と対話である。
 
 沖縄戦から78年の「慰霊の日」となった23日、糸満市摩文仁で沖縄全戦没者追悼式が行われた。
 玉城デニー知事は「あらゆる戦争を憎み、二度と沖縄を戦場にしてはならないと、決意を新たにする」とする平和宣言を発表した。南西諸島における軍事力強化が進む中、軍事力ではなく、平和外交や対話による解決を求めた。
 今回の「平和宣言」の特徴は昨年12月に閣議決定された「国家安全保障戦略」など安保関連3文書に対する懸念を表明した点である。「沖縄における防衛力強化に関連する記述が多数見られることなど、苛烈な地上戦の記憶と相まって、県民の間に大きな不安を生じさせており、対話による平和外交が求められている」と述べている。
 玉城知事は2021年12月、岸田文雄首相の敵基地攻撃能力保有を示唆した所信表明に対し、県議会で県内配備「断固反対」を言明している。敵基地攻撃能力(反撃能力)を有するミサイルの沖縄配備に反対する要請書を政府に提出した。
 安保3文書に基づく防衛力強化は地域の緊張を招くものであり、「軍隊は住民を守らない」という沖縄戦の教訓にも反する。「平和宣言」に安保関連3文書に対する厳しい見解を盛り込んだのは、これまでの経緯から見ても当然と言える。県民の平和志向にも沿うものであろう。
 戦没者追悼式に出席した岸田首相は式典あいさつで「今、わが国を取り巻く安全保障環境は、戦後最も厳しく、複雑な状況にある」という認識を示した。その上で「世界の誰もが平和で心豊かに暮らせる世の中を実現するため、これまでの歩みを貫き、不断の努力を重ねていく」と述べた。
 首相あいさつから伝わる政府の意図と「平和宣言」に込められた県民の思いとの間には大きな開きがある。政府は抑止力の向上で地域安定を追求しているのに対し、沖縄は対話と相互理解による緊張緩和を求めているのである。
 「平和宣言」は「アジア太平洋地域における関係国等による平和的な外交と対話による緊張緩和と信頼醸成、そしてそれを支える県民・国民の理解と行動が、これまで以上に必要になっている」と呼び掛けた。
 同時に、県独自の地域外交による平和構築への貢献に努める姿勢を示した。平和外交の展開は大国のはざまにあって交易を通じて国を維持してきた琉球・沖縄の歩みにも合致する。
 沖縄戦から78年を経て、平和を希求する「沖縄のこころ」は厳しい局面を迎えている。悲惨な体験を踏まえ、対話と相互理解を通じた平和構築を目指していきたい。
 
 
沖縄タイムス社説
全戦没者追悼式 戦争許さぬの声大きく
 
 沖縄戦の組織的な戦闘が終わってから78年となる「慰霊の日」。梅雨空の蒸し蒸しとした暑さの中、県内各地で慰霊祭が営まれた。
 
 長引くロシアのウクライナ侵攻もあるが、例年と違う雰囲気が漂っていたのは、政府が安保政策を大転換した後の慰霊祭だったからだろう。
 
 糸満市米須の「魂魄(こんぱく)の塔」は戦争が終わった翌年、野ざらしになった遺骨を納めるため初めて建立された慰霊碑だ。親族がどこで亡くなったのか分からない遺族らが早朝から訪れ、線香と花を手向けていた。
 
 豊見城市の大城ヨシ子さん(81)は、19歳の若さで亡くなった兄を思い毎年訪れている。昨今のウクライナの状況と沖縄戦を重ね「子どもや若者が犠牲になるニュースを見ると胸が苦しい。人と人はなぜ殺し合うのか」と話した。
 
 摩文仁の「平和の礎」には今年365人の名前が追加刻銘され、総数は24万2046人となった。戦争さえなければどれだけの豊かな人生があり、どれだけの幸せが広がっていたかと想像する。
 
 読谷村の照屋勝男さん(83)は、フィリピン沖で戦死した父の名前に水をかけていた。父の記憶はほとんどなく、残された写真を見て存在を確かめてきた。台湾有事を念頭に南西諸島の軍事力強化が進むことに「大変なことになっている。二度と戦争をしてはいけない。二度と遺族をつくってはならない」と話した。
 
 鎮魂の場で聞こえてきたのは、平和を願う祈りとともに、新たな戦争に対する危機感だ。
 
■    ■
 
 コロナ禍を経て4年ぶりに通常規模の開催となった全戦没者追悼式は、反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有など防衛力強化に向けた安保関連3文書が閣議決定した後の式典とあって、岸田文雄首相の言葉に注目が集まった。
 
 首相は式典あいさつで「わが国を取り巻く安全保障環境は、戦後最も厳しく、複雑な状況にある」と述べた。その後の記者団への取材では、南西諸島の防衛体制強化の意義について「国民保護の観点から重要だ」と強調した。
 
 論理が飛躍しているのではないか。沖縄戦で住民の被害が多かったのは、住民保護に失敗したからだ。ミサイルを配備すれば、有事の際に標的になるという懸念もある。
 
 式典で、首相は沖縄の基地負担軽減に取り組むとしたが、復帰51年を経ても米軍基地が集中し、さらに自衛隊基地が増強される中で、負担軽減の実感はほとんどない。
 
■    ■
 
 玉城デニー知事は平和宣言で、安保関連3文書が「苛烈な地上戦の記憶と相まって、県民の間に大きな不安を生じさせて」いると強調し、「対話による平和外交」の重要性を訴えた。
 
 「戦争をおこすのは たしかに 人間です しかし それ以上に 戦争を許さない努力のできるのも 私たち 人間 ではないでしょうか」
 
 平和の礎を見下ろす県平和祈念資料館の壁に、この言葉が記されている。
 
 沖縄戦の教訓から学び、戦争を許さない努力が、今、改めて求められる。
 
 
産経社説
沖縄「慰霊の日」 県民守り抜く決意新たに
 
沖縄戦の終結から78年となる「慰霊の日」を迎えた。最後の激戦地となった糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園では23日、県主催の沖縄全戦没者追悼式が営まれた。
 
激しい地上戦で日米合わせて20万人以上が犠牲になった。県民は4人に1人が亡くなった。日本軍将兵は死力を尽くし、九州などから2500機以上の特攻機が出撃した。
 
その犠牲の上に今の平和がある。全ての戦没者に哀悼の誠を捧(ささ)げるとともに、沖縄を二度と戦場にしない決意を新たにしたい。
 
追悼式に出席した岸田文雄首相はあいさつで、戦没者を追悼し、日本を取り巻く安全保障環境は戦後最も厳しいとして、「世界の誰もが平和で心豊かに暮らせる世の中を実現するため、不断の努力を重ねる」と誓った。
 
沖縄の在日米軍基地をめぐっては「基地負担の軽減に全力で取り組む」と語った。
 
玉城デニー知事は平和宣言で、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設断念などを「求め続ける」と述べた。
 
防衛をめぐっては、南西諸島を含む日本の防衛強化に向け、政府が昨年12月に閣議決定した安保関連3文書について「県民の間に大きな不安を生じさせている」と批判した。
 
県民を守るべき立場にある玉城氏が、これら2つの考え違いを追悼式で披露したのは残念だ。
 
普天間飛行場は市街地に囲まれている。周辺で暮らす県民の命を守るため移設は急務だ。玉城氏や県の辺野古移設反対が危険性除去を妨げている。
 
安保3文書は防衛力の抜本的強化を図る内容だ。沖縄を含む日本を攻撃しようとする国が現れる場合への備えである。それを不安の原因と難じるのはおかしい。
 
警戒すべきは、たとえば中国の動きである。4日付の人民日報は、習近平国家主席が沖縄の島である尖閣諸島(石垣市)に関連し、「琉球」と中国の交流の深さに言及したと報じた。
 
中国に狙われているのは沖縄そのものではないかという警戒感を持つ必要がある。台湾有事が沖縄へ戦火をもたらす恐れもある。
 
玉城氏は中国や北朝鮮の脅威を直視し、政府や自衛隊と協力して県民を守り抜く態勢を整えてほしい。それこそが、平和を守る抑止力を構成するのである。
 
以上