https://ameblo.jp/ken-chiropractic/entry-12434082013.htmlのつづき。
最初はこちらhttps://ameblo.jp/ken-chiropractic/entry-12434081680.html
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次は脂肪とコラーゲンの網と筋膜の実際について。
スポーツ選手にぜひ知って欲しいのだけれど、カラダを動かしたりスポーツをするのは筋肉や関節だけじゃないということだ。
競技のトレーニング、ジムでの筋トレ、ヨガやピラティス、運動前のウォーミングアップは
筋肉だけのことではないということが理解できると、これからの結果に良い影響を与えてくると僕は考えている。
ここからは事実の情報と僕の今現在の仮説も織り交ぜて話を進めていくので、少し分かりずらいかもしれないが、ご了承願いたい。
まずは事実から。
脂肪、コラーゲン、筋膜だけでなく皮膚なども含めた軟部組織を《ファシャ》と呼ぶのだけれど
このファシャには《メカノレセプター》という受容器が備わっているそうだ。
脳から筋肉へ命令が伝わりカラダを動かすのに対して、メカノレセプターはカラダに入る刺激や、カラダがどのポジションにいるかという位置情報や、微妙なバランス調整など、カラダの情報を脳へとフィードバックしている。
このフィードバックがあるおかげで、人は正常に動くことができる。
もしこのフィードバックがなければカラダを制御することが出来ず、自分の思い通りには動かないそうだ。
メカノレセプターの働きを抑制してしまう要因というものが何なのかは明確にはわからないけれど
ファシャのコンディションによって左右される可能性は考えられないだろうか。
ファシャには血管と神経が通っている。
血管が通っているということは栄養素が送られてくる。
もし血液の流れが滞ってしまえばファシャは栄養不良となる。
不良となった結果メカノレセプターの働きにも悪影響を与え、正常なフィードバックが行えないとしたら、スポーツにおいてはパフォーマンスに直接影響をもたらすかもしれない。
先程スカーティシューの話をした。
スカーティシューは筋膜が傷つき、癒着し柔軟性が失われている状態のこと。
その部分にFCMを施すことで、癒着を剥がし筋膜の柔軟性を取り戻す。
スカーティシューによってメカノレセプターの働きの抑制も考えられるし、逆にケアすれば改善の可能性もあると僕は考えている。
実際にカラダの硬さの改善や、痛みが取れている事例がその根拠になり得ると期待している。
ただ、実際に皮膚の下の脂肪とコラーゲンと筋膜の繋がりを見たけれど、正常なのか癒着しているものなのかは分からなかった。
これが正常、これが異常だという基準を(ごく一部を除き)知らないため見極めができないからだ。
(下腿腓腹筋や胸腰筋膜は綺麗な菱形状の膜の走行を見ることはできる)
生献体の筋膜は非常に柔軟性に富んでいて、硬いとか癒着という印象は受けられなかった。
しかし、スカーティシューは目に見えないほどの微細な損傷で、それほどの小さな傷でも影響を及ぼすのだとしたら
メカノレセプターのフィードバック機能に影響があっても不思議ではない。
十分な栄養を与えれ、栄養がしっかり届くよう血流を確保するために、スカーティシューを剥がすというアプローチは理にかなっていると僕は思う。
脂肪とコラーゲンと筋膜の厚みは場所によって違うことも分かった。
カラダを動かす際、皮膚の下では筋肉と筋膜は滑走するように動く。
その様子を実際に生献体の前腕部分で確かめたのだけれど、筋膜の中を筋肉がはっきりと動いているのが見えた。
逆にコラーゲンの網にしっかり包まれている脂肪は固かった。
特に大腿四頭筋の前面(太ももの前側)の脂肪の繋がりは見た中で1番固かった。
指で掻き出すように強く擦っても脂肪はびっちりコラーゲンの網にくっついていた。
生献体は冷凍保存されているので冷えて固まっているからかもしれないが、もしそうだとしたら冬場でカラダが冷えひえになれば脂肪とコラーゲンはより固まり、カラダの強張りを覚えることの説明がつきそうだ。
皮膚の上から摘んで引っ張り上げた際の様子を話そう。
脂肪の厚みによってつまみやすさは変わるが、2cmも摘み上げると脂肪に筋膜が引っ張られ、筋膜に筋肉も引っ張られ、その筋肉と筋膜で繋がっているとなりの筋肉までもが引っ張られる様子を見ることができた。
筋膜によって筋肉同士動くんだなと改めて実感したし、脂肪と繋がる筋膜が伸びる様子を確認できた。
それはわたあめを伸ばしたようにきめの細かい白い繊維だった。
もっと厚みのある筋膜だったら見え方が違うのかもしれないけど、引っ張ることで筋膜にストレッチがかかることは間違いなかった。
つまりは、脂肪とコラーゲンの網と筋膜は場所によっては柔軟な動きをするために柔らかいところ、逆にストレスのかかるところの筋膜は厚みを増して防御と安定を取るということだ。
腰にある胸腰筋膜や肩甲骨にある棘下筋の筋膜が厚いのだけれどその理由は後者だからだそうだ。
動いて欲しいのに固まっている場所にはアプローチするべきだろうし、厚みのある場所はストレスがかかりやすいのだから壊れないようメンテも必要だ。
僕は改めて脂肪、コラーゲンの網、そして筋膜に対してアプローチすることでスカーティシューの癒着を剥がし、更にメカノレセプターの働きを向上させることができる可能性を感じた。
スカーティシューを剥がすのにどれほどの強さの牽引をかけたらいいのかというのは、正直まだまだ手探りだ。
思いっきり皮膚をつねれば痛いように、FCMの吸引を強めれば痛さも感じやすくなる。
あまりにも強すぎる吸引はスカーティシューだけじゃなく正常な組織や細胞を著しく損傷させてしまうリスクもないとは言えないから、僕が臨床で行う際はクライアントさんに痛みの感じ方を確認しながら、その都度効果をチェックしながら行なっている。
あまりにも痛すぎるカッピングが不快でしかないし、数日後まで皮膚がヒリヒリ痛い。
それでは良い効果は期待できないし、むしろ悪化したと感じてしまうかもしれない。その点は僕の熟練度を上げていかなければいけないね。
これらの事実は間違いなく今後僕の治療家人生と、クライアントさんへ大きな恩恵をもたらしてくれると確信している。
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◎まとめ
・痛みを取る、柔軟性をつける、スポーツにおけるパフォーマンスアップを実現するために
《ファシャ(脂肪とコラーゲンと筋膜)》が関わっている。
・脂肪とコラーゲンの網と筋膜には繋がりがあって、柔らかいところもあればストレスに対抗するよう強い部分もあり、それぞれカラダの動きに応じている。
・柔軟性や関節可動域を妨げているファシャの部分《スカーティシュー》へアプローチすることで効果が期待できる。
《ファシャ》には《メカノレセプター》というフィードバック機能が備わっていて、それが運動に対して重要な働きをしている。
・ファシャ、メカノレセプター、スカーティシューをアスリートが理解すれば、トレーニング方法と結果は変わってくると考えている。
《ケン カイロプラクティック Ken Chiropractic》
腰痛・肩こり専門 産前腰痛 トータルケア施術院
□代表□
堀内 賢(ホリウチ ケン)
□ホームページ□
https://www.ken-chiropractic.com/
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