もちろん発声教師として発声を教えますが、

わたしには現実問題他の仕事があり、

歌手がエージェントを見つけるまではその役割はある程度までわたしのものです。


つまり、リアルな結果を得るため、現実的な手続きを踏ませるのが、わたしの半分の仕事。

それは留学のための書類、携帯電話、銀行口座開設手続き、入管のための書類集め、こうしたことをアドバイスする、、、にとどまらず、

こうした、この手続きに沿って、

あるいは手続きに即して、発声との方向性が早く決まるのです。

なぜなら、どういう道筋をたどるかで、あなたがそこでどういう声とレパートリーで戦うべきかが見えてくるからです。


音楽院入学→オペラ研修所→エージェント契約ないしは専属契約、というざっくりしたレールに載って思考するからこそみえてくる発声があり、

しっくりくるレパートリーがある。


もちろん共通でやらねばならないこともあり、 たとえばダ・ポンテ三部作を身体にいれるとかははあなたがどこに留学しようが、留学しようがしまいが、10代から20代はじめのうちに終えるべきこと。

またあなたの細かい声種も早い段階で決めるべきで、それを決めるファクターは、大空間で自分を声の響きを聞いてみることと、あなたのキャラをわたしと模索することで、そうするとだいたいどういうレパートリーで欧米の劇場で勝負するかがみえてくる。


もしかしたらあなたは偉大な声を持つワーグナーテノールかもしれず、もしかしたらキャラクターテノール、セカンドテナー、かもしれない。

でもだからといって前者はオペラ科へ、

後者なら音楽院はリートオラトリオ科にいくべきだとわたしはすぐには思わない。

後者は、敢えて、ある種の役の専門性をオペラ科で磨いてもいいかもしれない。

前者は暗い重い声でリートオラトリオを深める20代を送り、30代からワーグナーを歌うのもいいかもしれない。いっしょに検証しましょう。


国際コンクールに残る最低限の声は必要だけども、エージェントやプロモーションの目に留まる とがった個性を25歳までにつけるべきです。


わたしは発声教師としてはっきり言うけど、

発声をとにかく早く安定させたいなら今後の戦略、レパートリー選び、キャラ選びを「いま」決めなさい。じゃないとあなたの発声も永遠に定まらない、ましてや大空間の劇場では。

そこらへんのディスカッションは今月中に終わらせなさい。わたしのところに1通メールを下さい。