★★★☆☆




なかなかの恐モード表紙。


これは!


ホラー感に胸ワクワク。




ソックリさん。



お気付きの通り、


発音は、コックリさんと同じ。



間違っても、「そっくり人間コンテストのソックリさん」の言い回しではないことを、


本書内でも、『注釈』されている(笑)




その、ソックリさん。


何やらただならぬ雰囲気・・。




高校のクラスメイト二十人。


そのうち、半数以上の、11人が謎の死を遂げる。



心不全...



もちろん、ミステリーファンならご明察。


そんな死因は本来無いことを・・。



一体何が起こっているのか!?




霊的な存在を仄めかしつつ、物語は進行してゆく。



日本的と言えばそれまでだけれど、日本的ホラー好き...過度に仰々しくないスタイルが好きな人間...としては、本作の、



何とも言い知れない不気味な恐怖感



が堪らない。



とはいえ、エンタメ性にも富んでいるので、



芯からの怖さ 



は、さほど・・。




冒頭の発音ではないけれど、



ソックリさん登場!(発音に注意(笑))



には、コックリさんの儀式?が深く深く関わっている。




誰しも...と敢えて言い切るけれど、誰しもが一度は試したことのある、



コックリさん。


十円玉があり得ない動きをし...


そして、あるお告げをする。



『十年後の同じ日にお前は・・』



ありきたりのパターンと言えなくもないが、定番と分かっていても、やはり胸は高鳴る。







十年後。


あの驚愕の事実が目の前に迫る。



26歳の若さで...


同級生の半数以上がすでに死んでいる、


という事実。




果たしてボクは生き残れるのか!?




そして、


これは本当に霊的な力に因るものなのか!?




終章。



まさかの真実が明かされる。



謎の暗号...ダイイングメッセージの秘密も明かされる。



唐突だけれど、


ダイイングメッセージがある。




+−#♭




何度も何度も何度も登場するメッセージ...。



途中でハッと気付いた時には、


脳内アドレナリンが思わず活性化!




なるほど...シンプルイズベスト...良い暗号

である。





全ての謎が解き明かされた時、


本作のホラー感は、思いっ切り霧散するけれど、



こんな理知的なホラーがあってもいいかな、とその斬新さは、むしろ新鮮。



ライトノベルであっても侮れず。