★★★☆☆



〜恐怖は終わらない〜


うんうん、なかなかの副題。



ホラー耐性メガMAXの身としては、楽しみで仕方が無い。



本来は横溝正史的、京極夏彦的、本格ホラーミステリーが好きだけれど、


最近のケータイ小説のレベルは格段に上がり、


エンタメ性を兼ね備えていることにも興味は尽きず。



そんな時、偶然手にしたのが本作。




タイトル


表紙絵


副題



いずれも恐怖を煽られる。






ゲーム大好き女子高生、芹香。


大好きの域を超え、どんなゲームでも瞬く間に攻略してしまうことから、


日々新たなゲームに飢えていた。



本当はスマホを持ちたいけれど、親との約束でガラケーしか持つことが出来ないのが、最近の不満。




そんなある日、


消したはずのケータイ画面に、身に覚えのないゲームへの登録表示が現れる。




リアルゲーム




悪質サイトかと訝しがる芹香。



そのまま消そうとしたけれど、なぜか登録画面は消えず。



特に個人情報を入れるわけでも無さそう・・


と、興味本位で入力する。



そして、登録画面は、思いも寄らない質問へ...




あなたの大切な人、動物を上位五つ入力してください。



理由もわからないまま入れることに...




登録完了。



そして、悪夢のゲームが幕を開ける。





レベル1


簡単な救助ゲーム。


あっという間にクリア。


拍子抜けする芹香。


 

しかし、恐怖のゲームはそこからが本番であった。


恐怖は、終わってはいなかった。



現実の世界で、


「それ」は起こった。




決して終わらない恐怖のゲーム



それが、



リアルゲーム。




気づいた時には、恐怖の歯車に絡め取られている芹香。


なんとか逃れる方法は無いのか。



懸命に模索を始める。



この辺りは、


日本ホラーに一大センセーションを巻き起こした、



リング



を彷彿とさせる。



忍び寄る恐怖は、流石に比ではないけれど・・。




長編ホラーではあるけれど、


あっという間に読み終える。


恐怖は...あっという間に終わりを告げる。




ホラー好きとしては、


やや物足りなさは否めないけれど、


現代版ホラーとしては、まずまずの構成と親しみやすさであり、



ちょっとした息抜きには最適かも。



本格ホラーとは一線を画すると思えば、


個人的には、「アリ」。



真夜中に手にすれば、もう少し恐怖を味わえたのかも知れない。