★★★☆☆



怪異名所巡り 2


霊感バスツアー。


人並み外れた霊感を持つ町田藍は、『弱小』バス会社、


「すずめバス」のバスガイド。



いつも、経営の危機に瀕しているすずめバスは、大手の『はと』と異なり、


奇抜なアイデアで対抗...


と言いつつ、困った時の神頼み!?ならぬ、霊頼み...



で、今日もまた、



霊感バスガイドと行く!○○ツアー



で、危機を脱する。




2作目となる本作。



一作目を偶然手にしてから、相も変わらぬ赤川次郎さんの、文章の巧みさ、読み手を惹きつける魔力...


には舌を巻くばかり。



ちょうど10歳くらいの頃に初めて手にした、赤川次郎作品から、幾年過ぎても、その魅力が健在であることは、驚きとともに懐かしさも醸し出してくれる。



短編、やや連作。



「やや」であることも本シリーズを手にし易い魅力の一つ。



今回は2作目であったが、実は順番に手に出来たわけでもなく、


たまたまの出逢いから、順列を逸脱して手にすることも・・。



どの巻数から手にしても違和感なく物語の世界へ入れるのたから、流石。





その女の名は魔女 

 


タイトルにも成っているストーリーは、後半に登場。




勝手気儘な社長から、半ば強引に連れて来られた焼肉店で、


これまた半ば強引に霊感ツアーの相談をされる。


相談・・まあ良しとしよう。




そこで耳にしたのは、中世の魔女狩りならぬ、魔女を火炙りにしたという言い伝えか残された村があるという。



目を輝かせる社長(笑)




そして、


その村へとバスを走らせるのである・・。




寂れた村。



そこで巻き起こる恐怖と哀しい過去。


ツアー客をも脅かす事件とは・・。




赤川さんらしい、ユーモアたっぷりの構成と、笑いあり涙あり、そしてちょっぴり怖さもある本作は、

菊川玲さん主演でドラマ化されたことも。




多少薄めの頁。


ちょっぴり物足りなさもあるけれど、あっという間に読み終えることが出来るのも、手に取りやすい魅力なのかもしれない。



これからもどんどん紡いでいってほしいシリーズ。