★★★★☆



〜怪異名所巡り7〜


シリーズ物、第7弾作品。



赤川次郎さんは、子どもの頃から親しんできた作家さん。


色んなジャンルのシリーズ物と出会ってきたけれど、


本シリーズの第一作を手にして以来、


惹き込まれるように好んで手にすることに。




霊感の強過ぎるバスガイド


物語の主人公である。




時にコミカルに、


時に切なく、


時に甘酸っぱく、


そして、もちろん、愛憎渦巻くストーリーと、


手を変え品を変え、読み手を楽しませてくれるのは、正に赤川次郎さんならでは。



これだけシリーズが続いても読者を飽きさせないのは、超一流のミステリー作家と言っても過言ではない...と、


個人的には思っている。





6編の短編から構成。


それぞれに異なるエピソードを交えつつ、霊感バスガイドと、お馴染みの常連客、


そして、


エピソード毎に登場する幽霊!?



一見パターン化されているものの、


なぜか新鮮な面持ちで読み進められるのだから不思議。


だからこそ、シリーズとして長く続いている証なのかも。




タイトルにもなっている、



『とっておきの幽霊』



登場する幽霊を、「売り」にして、カネを稼ごうとする兄。



テレビドラマ好きの幽霊...妹は、


決まった時間に現れるという。



そんな妹..幽霊が、まさかのテレビの生特番に出演するという!?



そんな特番に、



某大手Hバス会社ならぬ、「すずめバス」は、早速ツアーを組み・・、



もはや事態は混沌の渦へと突入する。



果たして幽霊...妹の真の思惑とは・・。



シリーズ物ではあるけれど、


1、2、3、となかなか連続で手にすることは出来ないけれど、



順番さえ前後しなければ、ほとんど気にならないのも本作を楽しむことの出来るポイント。



次回は第何弾を手に出来るか分からないけれど、


楽しみは変わらない。