★★★☆☆


日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。


壮大なエンターテイメントパニックミステリー作品。


テロリストの男に言い含められた一人の女性。コカインと騙され、機内に持ち込んだのは、


時限爆弾



成田へと向かうジャンボジェット。

幾つかのアクシデントが重なり、大幅に遅延して離陸。



太平洋上



突如爆弾。機体には致命的な穴が・・・。



燃料はみるみると無くなってゆく


ギリギリの状態の中、無事に成田まで辿り着けるのか・・・。


ストーリー自体は非常に興味深く面白い。


ただ、

パニックエンターテイメント性をもっと前面に出せば、さらに緊迫感や面白味が増したのでは...というのはあくまで私見。



テロ

原子力事故...放射能漏れ...白血病

ロシア・北朝鮮vs米国

戦闘機の空中戦



あれもこれも盛り沢山で、読み手に飽きさせないプロットを意識したのかもしれないけれど、伏線があまりに多過ぎ..また長過ぎて、メインであるジャンボジェットに生じたパニック性がどこか中途半端に終わった感も。



霧に覆われた成田


視界0の中でグランディングの行方は・・・終盤はそれなりに読み応えがあったのが救いか。



映像化されることがあれば、

脚本に期待したい。