★★★★★
後半になるつれて涙腺が緩みっぱなしに...
軽快な語り口は辻村作品特有だけれど、徐々に徐々に高まりを見せる展開は、まさに辻村深月の真骨頂...
ということをすっかり忘れ、朝の電車の中でラストに向けて読み進んでいくにつれて頬を伝う跡を隠すのに必死に💦
マスクはもはや当たり前の日常となっているのが救いだったかも。
週末金曜日。
心も身体も油断しているところに辻本作品はやはりヤバい。完全に持っていかれた。
有名女優との不倫を疑われる夫。そんな矢先、女優の自殺。世間の強烈なバッシング。怖いお兄さん達が家まで..。そんな中で五年生の息子の部屋のクローゼットから見つかった血の付いた包丁..混乱の中、母子は東京を後にする..
行く先々で追われる恐怖と戦いながら、それでも母は子どもを守るため..でも実は・・。
土地土地での人間の温かさに触れながら、青空とともに逃げなければならない現実。
震災の傷痕残る◯◯で母子が触れた日常に物語はいよいよ佳境に・・。
考え尽くされたストーリー展開に、作者の思惑に見事に嵌まりながらも、どこか心地良い風を感じられる作品。
気持ち良い涙を流させてくれる作品にはそうそうには出逢えず、出逢いに感謝。
一推しシンガーソングライター花房真優(ハナフサ マユ)さんとの偶然の出逢いをふと想い出す。
またライブに行ってみたくなった。
最新 アコースティックミニアルバム「5弦」
~リリース