佐々木譲さん作品。★★★★☆


重厚。五百頁を超える大作。
久しぶりに読み終えるのに五日を要した。

人間心理の横山秀夫に対して、理詰めの天才佐々木譲(個人的解釈)。細部にわたり丁寧に描写され、頭の中に映像化させるのも一苦労だけれど、よりリアルに響いてくる。

冒頭のプロローグ。物語の中でいつどのように関わってくるのか疑問に思いつつ読み進めていくと、いつのまにか流れの中に抵抗もなく結び付いていくから不思議。

事件・逮捕・裁判・結末とそれぞれのプロットがしっかりと描かれ重厚さに拍車が掛かる。結末はどうなるのか、読み手は気が気じゃなくなる。そしてラスト。迂闊にもちょっぴりうるっとさせられた。理詰めだけじゃない作家の底力を見せつけられた思い。
読後の達成感は半端ない。

来月15日、久しぶりに大阪へ。お気に入りのシンガーソングライターのワンマンライブ。なかなか予定が立てられなかったけれど、どうにか目処が立ち、早速チケットを購入。 

花房真優

武道館ライブを夢見るギター女アーティスト。作詞作曲を手掛け、初めて耳にした時に全身鳥肌が走った衝撃は今も忘れない。
あれから七ヶ月。
ライブを通じて色んな土地に行くようになり、初めての場所にドキドキすることも。岐阜の片田舎から見える景色はどこも大都会。ライブは楽しみだけれど大阪の街にはまだまだ慣れず・・。

明日からはまた新たなミステリーの世界へ。