ある男の憂鬱~しょのさん | kemu ん(・_・;)!? PASSの♪問わず語り

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ようこそお越し頂きました!!

お飲み物は自由に用意してね(^O^)/

50年も生きてると
様々な出来事があるものです
ここで出会ったのも何かの縁
よろしかったらおつきあいください

結構あばうと な日記です( ̄∇ ̄:)

 

食後の一服を吸いながら今後のことを思案していた

棚に並んでいるビデオテープは
懐かしい番組が録画されているものばかりだが
14インチのブラウン管テレビだと
目が疲れそうな気がして諦めることにした

タバコを吸い終えた時
今日が自分の誕生日だということに気がついた

目が覚めてから幾らも経っていないが
気がつくのが遅すぎた

《 って事は47歳、ここの住人は21歳か》

日付変わった直後にお祝いメールなど有りはしないし
ここ数年言われるまで忘れているような調子だった
ましてや、昨夜は酔ってバタンキュー ←死後
気がつかなくても当然の事

留守番電話は点滅していない
《昔も今もおんなじかぁ~》
もしかしたら電話がくるかも
そんな期待をしていた事を思い出し
ふと懐かしい顔が目に浮かんだ

郷愁にかられてレコードをかけてみようと考えたが
ミニコンポの音では聴く気になれなかった
《これで聴いていたんだよな、贅沢になったもんだ》
長年暮らした部屋である
居心地は悪くないが
いかんせん時間を持て余している
考えた挙句再度出かけることに

さっき寄ったコンビニを過ぎて国道沿いに歩いてみた
ここから駅まで15分
いつも自転車を利用していたから
あまり歩いた記憶がない
近道があるのだがそのまま歩いてゆくことにした

駅が見えてきたところで
いつも待ち合わせに使っていた喫茶店へ

携帯がない時代 人に逢うときは
何時・何処で って確実に約束していたもんだ
携帯は四六時中連絡が取れて便利だけど
ところかまわず、ってのは
時々煩わしいこともある
この時代だと連絡が取れるのは自宅にいるとき
不在なら留守番電話にメッセージ
後日改めて って調子だった
出かけてるときは誰にも束縛されない自由な時間

待ち合わせ以外でもこの店にはよく来ていたから
俺が留守だとわかると捕まえに来る奴もいた

皆、部屋にいても退屈なのだろう
いつもより店は混んでいて
マスターも俺のことに気がつかない
どうにものんびり出来そうもない気がして
早々に店を後にした

タイムスリップしたというのに
事の重大さを全く実感していない
のんきな男である


つづく