市主催の講演会に出てきた。演題は「認知症の方への対応ということ」で、講演者は繁田雅弘氏で臨床精神医学の専門家だと紹介された。この講演会は市の福祉課主催で出席は希望順で80名までというもの。部屋はほぼ満席で、出席者は男女ほぼ半分か、年齢層は若い方から高齢者まで多様な印象だった。
講演は主に2024年の「認知症基本法」(共生社会の実現を推進するための認知症基本法)の解説が中心だった。講演の前半は主に時代に応じて認知症の捉え方が変わってきたという話で、①1950/60年代 ②1980/2000年代 ③200年以降 と時代の3区分を示された。第1期では認知症が「外に出さない」ことが強調され、第二期では老年痴呆と抗精神薬の時代、現在の第三期でやっと認知症に対応する介護・医療・地域支援という考え方がが社会に受け入れられた、という。そして将来は認知症を「対応するもの」から「共生するもの」に変えることを目指したい、というお話であった。
後半は主に認知症の様々な型ーアルツハイマー型・レビー小体型・前頭葉側頭葉型・血管障害型などーを事例を用いて説明された。力点は、今日の認知症は介護する側の立場(家族とか介護施設とか行政とか)ではなく、介護される側の立場に立ったアプローチが必要だということだった。どの話も医師としての経験からの話なので興味深いものだった。
この種の講演はえてして介護する側を励ます「激励型」か、または介護の大変さを強調する「悲劇型」が多いが、今回の話は制度の説明と実例の紹介が巧みに組み合わされて新鮮さがあった。質疑の時間も質問が多く、予定時間が来て質問が途中で打ち切られたのは残念だった。
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