猫の尿路結石症の原因と予防について | 猫の漫画とケモナーの漫画が見れるブログ

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・尿路結石症とは?
腎臓、尿管、膀胱、尿道のどこかに結石ができてしまって、膀胱炎や尿毒症などを起こす病気です。
結石が膀胱の粘膜を傷つけると膀胱炎になることもあり、
また、結石が尿道や尿管につまって排尿ができないと尿毒症になる恐れもあります。

去勢した肥満傾向の雄猫に多い病気で、
特に冬場など気温が下がって、飲み水の量が少ないくなると発症のリスクが高まります。


・原因

去勢と肥満:
去勢手術により男性器は小さくなり、尿道が狭くなります。
さらに、肥満傾向にあると尿道は脂肪で圧迫され、さらに排尿しづらくなります。


気温低下:
寒い時期は飲水量が下がり、水分量が減ることで尿は膀胱の中で濃くなってしまい、
それが尿石の原因となる結晶の生成が増えてしまいます。


栄養バランスの偏り:
タンパク質や、マグネシウム、リン、カルシウム分などのミネラル成分が偏ることで発症することも。
また、食事を急に変更したりして、栄養バランスが突然変わることで引き起こす恐れも。


ストレス:
引っ越しなどで、急に環境が変わったり、
工事などによる騒音など。
繊細で、環境が変わることを嫌う猫は、こういったことでストレスとなります。
ストレスを溜めると、飲水量が落ち、トイレを我慢したりすることで尿が濃くなって発症してしまう恐れもあります。


・尿路結石症の種類
若い猫に多い、尿がアルカリ性に傾くことでできる「ストラバイト結石」、
中~高齢猫に多い、酸性に傾くとできる「シュウ酸カルシウム結石」、
この2種類が結石の大半と言われており、
まれに、尿酸塩、リン酸カルシウム、シスチン、シリカといったものもあります。


・結石になりやすい種類、性別
アメリカンショートヘア、ヒマラヤン、スコティッシュフォールドといった一部の純血種が、
シュウ酸カルシウム結石を発症しやすいと言われています。

雄、雌で結石のできやすさはあまり変わらないようですが、
雄は尿道が細く長いので、結石ができた場合、雄の方が詰まりやすく重症になりやすいです。


・症状
頻繁にトイレに行くようになります。が、少ししか排尿されません。
トイレ以外の場所で粗相してしまうこともあります。

排尿の際、痛がることもありますし、血尿が出ることもあります。

尿から、砂状のキラキラ光る結石が出たりもします。

しきりに陰部を舐めるようにもなります。


結石が膀胱の粘膜を傷つけると「膀胱炎」を起こしてしまい、
また、尿道を傷つけられ、炎症を起こして腫れあがると最悪尿道が塞がって、尿が出せなくなってしまいます。

膀胱に出来た結石が尿道につまっても、尿は出なくなってしまいます(尿路閉塞)。
尿路閉塞を放置してしまうと、尿が出せないため老廃物や尿毒素が溜まることで「尿毒症」になったり、
腎臓での尿の生成が行いないので「急性腎不全」を起こします。
そのため、最悪2~3日で命の危機に陥ることも……。


・予防

食事の改善:
マグネシウム、リン、カルシウムなど、結石を作る成分が多く含まれる食事を制限したり、
尿の*pHバランスを考慮したフードに変えていきましょう。

*pHとは?
溶液中の水素イオンの濃度を表します。
pH7を中性とし、これより低いと酸性、高いと塩基性(アルカリ性)です。


水分を与える:
水分量が少ないと排尿が少なくなり、尿が凝縮されてしまいます。
水分補給しやすい環境づくりを。

暑さ対策と水分補給についての記事はこちら↓
https://ameblo.jp/kemonowebcomic/entry-12606619885.html


運動によるストレス発散:
5分~15分ほど一日2回、猫ちゃんと遊んであげたり、
キャットタワーを設置して跳躍運動ができるようにしてあげたりして、運動できる環境を作ってあげましょう。
また、ストレス発散のほか、運動量が少ないと水分摂取量も少なくなりがちですので、
水分補給の意味でも運動できるようにしていきましょう。

ストレスについての記事はこちら↓
https://ameblo.jp/kemonowebcomic/entry-12605900928.html


トイレ環境を整える:
猫は綺麗好きなため、トイレが汚れていると使わなくなってしまいます。
また、トイレの設置場所が騒音などでうるさかったり、人が出入りするなどで落ち着けない場所だと、やはり使わなくなってしまいます。
トイレの環境をよく考えてあげましょう。

トイレ環境について書かれた記事はこちら↓
https://ameblo.jp/kemonowebcomic/entry-12567659702.html


定期的検査:
日頃から猫ちゃんの尿のpH値を把握しましょう。
動物病院での検査のほか、
市販されているpH試験紙や、pHチェックができるトイレ砂もあるそうです。
もしよければ、検索してみてください。


・治療方法
「ストラバイト結石」や「シュウ酸カルシウム結石」は、
尿検査、レントゲン検査、超音波検査で診断できるそうです。

軽度の場合、食事療法や尿のpHを調整するサプリメントでの改善を。
結石の大きさや個数によっては、手術で取り除くこともあります。
結石が尿道に詰まっている場合、尿道口からカテーテルを入れて詰まっているものを洗い流します。

状況によっては、入院して静脈点滴等の治療をすることもあります。