こんこんです。
読書の秋ですね。
久々に時間が出来たので気になっていた文庫を読みました。

凪良ゆう 汝、星のごとく
この方の小説は流浪の月依頼2冊目です。
すっごく面白いんですけどね~
好みじゃないんですよ。
悪い意味ではなく、それでもどんどん読んでしまう。
読まされるんです。
作品のパワーが凄くて・・・
でも登場人物が不幸過ぎて読んでてかなりHP持っていかれます。
こういうメンタルにダメージが入る作品は苦手なんです。
でも超面白かった・・・
主人公は高校生の男女で交互に視点が入れ替わって進んでいきます。
二人はものすご~く親に問題があって、所謂毒親に悩まされてて、そういう縁で付き合います。
この親の破壊力が凄くて・・・
熱海(アキミ)の父 女を作って家を出る、養育費出さない、自分のこと棚に上げて娘を説教
熱海の母 ヤンデレで父を引き留められない娘を咎める、愛人の家に放火未遂、娘に介護される、宗教にハマり娘の貯金を使い込み事故起こして借金
櫂(カイ)の母 旦那を亡くし男をとっかえひっかえ、育児放棄で餓死させかける、男に捨てられると荒れて息子に寄りかかる、息子が稼げるようになると金をたかる、その後息子の彼女にも金をたかる
こんなゴミに人生を壊された二人が幸せを掴むための物語です。
モヤモヤするのは二人とも毒親を見捨てず支えてしまうことです。
それで幾度のチャンスを逃し悲惨な人生を送るヤングケアラーでした。
救いがあるのは彼らを虐げたのが大人なら救ったのも大人というところです。
高校の北原先生や父の愛人である瞳子さんは熱海を、
編集者の植木さん、絵里さんは櫂を、
間違いなく救ったことでしょう。
月に一度、私の夫は恋人に会いに行く
この一文から始まる不穏な物語は最後には全く違う印象で幕を締めます。
ドラマ、漫画もあるようなので是非手に取ってほしい作品です。
