こんこんです。

本日は読書の感想です。

知念実希人 祈りのカルテ

です。

ドラマ化されましたが小説のネタバレになると思いまだ観ていません。

著者を知ったきっかけが少々特殊でして・・・

Twitterのタイムラインによく出てくる名前だったのです。

リツイやいいねするフォロワーさんが多いんですね。

多くは語りませんが誹謗中傷という非生産的な行為を慈善寄付のお金に換えるという錬金術師ですw

 

さて、小説の感想ですが先天的な才能なのでしょうね。

すごく読みやすく魅力のある文章でした。

あまりネタバレになってもあれなので各章の感想をさっくり・・・

 

彼女が瞳を閉じる理由

精神科の常連患者さんのお話でした。

読んだ感想は「いるいるこういう厄介な患者」でした。

何かに気付いてほしくてとっている行動と見抜けた諏訪野医師は慧眼だなと感じました。

多分患者自身も助けを求めている自覚はなかったのでしょうね。

 

悪性の境界線

消火器外科の患者さん。

本章の感想としてまずあるのが、

「おかしな宗教(エセ医療)に騙される話ではなくて良かった」という点です。

解決編で納得が読者に提供される作品なんだなと思わされたお話でした。

 

冷めない傷跡

皮膚科のお話です。

内腿に大火傷した患者さん。

病院内でさらに火傷の範囲が増えていく原因は??

ミスリードに引っ掛かり無駄に脳味噌使ってしまいましたよ・・・

指導医の結婚観は一考させられるものがありました。

 

シンデレラの吐息

小児科のお話です。

指導医、志村の貫禄に感動しますね。

「誰のためでしょうか・・・?」

というセリフは名言だと思います。

否応なしに状況は親のエゴによって起こっていることを認めさせる短い言葉。

これであっさり折れる親は作品の都合によるものでしょうが、

加害者が誰であるかを自覚させ決して建前・詭弁に逃げ込ませない強い意志を感じました。

 

胸に嘘を秘めて

循環器内科のお話です。

難病ですよね心臓関係は。

エピローグの諏訪野医師の決断は、

たとえ叶わずとも彼女の主治医たりたいという祈りの結果ではないでしょうか。

向いてる向いてないは散々議論されますが彼はどこに行っても苦労すると思います。

それが最も向いている道ですから^^

 

とまぁ各章見応えがあり名作でした。

医療従事者と一般の方では感想が違うだろうなぁという部分も本作の魅力でしょうね。