
てめえは真打手前の落語家で、
古典落語的新作落語のネタを
考えて稽古したってんで、あ
にさんではなく自分の師匠の
立川梅春師匠の所へどんなも
んでしょうかとお伺いに行っ
たところで、夢から目が覚め
た。
演目は「取り立て屋」という。
若い落語家が噺を演って、そ
こはこうだろと師匠が演って
みせる掛け合いが続く落語。
劇中劇ならぬ落語の中で落語
を演るシチュエーションの噺
だ。
二人とも江戸の風情を演じて
いるのではあるが、双方の作
りっぷりの違いがすれ違いな
がら、互いにすっとんきょう
でどうにもまとまらない。
しかし、師匠が考えたオチと
弟子が考えたオチが最後に絶
妙に別方向から絡み合って一
つの同じ内容のサゲとなる、
という構成の噺。人情もの。