暫く乗って無かったのに、エンジ
ンはキック2発で始動。
いつもながら「なんだこれ?」と
いう程に始動性が良い。
なんだろうなぁ、この1973年製の
オートバイ。一般公道も走行可能
なトライアル競技車両だ。
このオートバイが発売された頃は
「トライアル」ではなく「トライ
アルス」と呼ばれていたが、この
TL125バイアルスの登場により、
日本のトライアル競技が機構的に
も整備され、国内でトライアル人
気に火がついた。
1970年代には白バイ隊員の練習用
マシンとしても採用されていた。


空冷単気筒 OHC
122cc
最高出力 8PS/8000rpm
最大トルク 0.83kgm・f/4000rpm
燃料タンク容量 4ℓ
乾燥重量 98kg
1~3速はトライアル競技用
4~5速は移動用


移動用トップ5速ギアは80km/h
巡行走行はできないが、通常の
一般道走行での移動では十分に
使える。
私の個体は燃料タンクがFRP製
の競技用で3.5ℓ容量なのだが、
途中給油すればガンガン行ける。
シートを競技用の低い物からノ
ーマル風社外品に換装したので
足つき性もクッション度合いも
悪くなったが、そこそこの距離
は楽に走れる。実際この個体で
200km/h程は楽勝だ。

意外だろうが、元々が立って乗
る設計のバイクであるので、ス
テップ位置はロードレーサー並
にバックステップだ。これが通
常の街乗り走行でも実にポジシ
ョンが良くなるという瓢箪から
駒。足に加重させて全体荷重を
コントロールできるので楽だ。
ただし、レーシーなロードモデ
ルに無知な人には乗るのは無理
なようで、実例もあった。

この手の車両に乗ってケツが痛
いとか言い出すのは、ステップ
に一切加重させずに全荷重を尻
だけで、ドテンとシートにただ
座っているだけで運転をしてい
るからだ。
それは本来、オートバイの乗り
方ではない。それは四輪車の座
り方であり、二輪ではそういう
のは「乗り」ではなく「載り」
になる。自分は操縦者でも運転
者でもなく単なる積載物でしか
ない、という事例。

結構世の中、そういう人はかな
り多い。
持っている免許区分や乗ってい
る二輪の機種などは関係ない。
二輪に「乗れない」人たちだ。
そして、二輪には乗れないから、
その車の正当な公正妥当性を持
つ評価やレビューなどは全くで
きない。その能力が無い。
世間によくいる「前傾姿勢だか
らきつい」とかの世迷言を述べ
る人たちがそれに属する。
「きつい」か「きつくないか」
は本人の感想であり、車の評価
ではない。
また、乗車姿勢が悪く、一切下
半身でホールドしていないから
背中や腰が痛くなったり腕がし
びれたり疲れたり、頭部も適正
に前傾させずに首を折り曲げて
顎を出すから首も疲れるし、血
流も悪くなり、脳へ酸素供給不
足になり長時間乗れない。
自分にすべて原因があるのに車
両のせいであるかのように言う。
本末転倒だ。乗る前から転倒し
ている。
二輪メーカーは拷問器具を製造
販売しているのではないのに、
自分の悪さを顧みずにあたかも
車が悪性であるかのように言う。
たわけた事を口にするのも大概
にしろい、という類だ。
正しい乗車姿勢を取り、正しい
身体用法で二輪を運転したら、
例えヘッドブラケットより下に
セットされたセパレートハンド
ルと後方高部にセットされたバ
ックステップだろうが、上半身
は脱力できて、両手を離してブ
ーラブラでも前傾姿勢を取れる
し、それができるのが正しいセ
パハンカウルモデルの乗り方だ。
腕も一切突っ張らない。フワリ
と覆いかぶさるようにマシンに
乗る。
自分が正しくない事をしていな
がら、車両のせいにするのは極
めて無様だし、的外しも甚だし
い。
だが、それの自覚の無い人が世
の中にはワンサカといる。ゴマ
ンといる。
前傾ポジションのオートバイを
指して、物理特性を述べるので
はなく、不適切な自分の乗車に
起因する自分の感想を車の能力
かのように語る人間は全員がそ
れ。
たとえ元プロだろうと「きつい」
という一言を言う人間はその車
と自分の区別識別ができていな
い分別なき人間なので要注意だ。
その者が発する車のレビューな
ども公正妥当を有する事は無い。

私はトライアルは本格的競技と
してやった事はなく、あくまで
「真似事」しか経験ないが、こ
のホンダTL125バイアルスは歴
史的な名車ではないかと思える
程に「よく出来たオートバイ」

だと思う。これは感想として。
「オートバイ」というのはこう
いうのだよなぁ、と。電子制御
などは一切無く、すべて人間が
操作操縦して初めて前に進む。

この個体は、横浜の競技選手が
所有していた車両を買い取って
岡山県のモトカフェZ-YARDの
マスターが保安部品を装着して
公道走行可能とした車両だ。
それを私が譲り受けて、現居住
地でナンバーを取得した。
競技でしか使っていなかった個
体なので、50数年前の二輪なの
にいわゆる走行距離は異様に短
く、頗る調子が良い。
乗っていて面白くて仕方ない。
こんな面白いオートバイは滅多
に無いと思うぜ、俺は。
ただし、1日800km/h走破とか
は物理的に燃料補給の点から無
理だろう。パリダカモデルでは
ないのだから。
もっとも、そういう使い方をす
るオートバイではない。ウリウ
リ、ブイブイ、ブイーンと動か
して持ち前の車の能力を発揮さ
せてやって楽しむオートバイだ。
というか本来は崖登ったり、悪
路を操縦走破する為の競技車両
だ。

国際A級スーパークラスチャン
ピオンによるTL125の運転


私の個体もこのような競技車仕様
だった車両に保安部品を装着して、
公道走行可能なように適法登録し
た。



通常前進走行ではこのチャンピ
オンがやっているように、ステ
ップは爪先側の親指付け根の下
でステップそのものを「掴む」
ようにして乗る。
悪路に入ったら土踏まずでステ
ップを踏む。



これ、オートバイの乗り方の基
本なのだが、教習所等では教え
ない。土踏まずでステップを踏
むのは間違いではないが、ベタ

足のままやるスポーツは相撲位
のもので、そういう足の使い方
でスポーツはできない。
オートバイも同じ。
勿論、ベタ足状態でステップを
保持する場面も局所的にはある
が、通常の前進走行では、膝よ
り前にステップ位置がある車以
外では二輪車の運転は親指下で
ステップを掴むようにする。
内くるぶしは締めてマシンを押
さえる。
特にロードモデルはそういう乗
り方が常識であり、多くのロー
ドモデルの車両には内くるぶし
下カカト内側を車体に押し付け
るためのプレートが装着されて
いる。それはそこを押して使う
ため。
直進時にそのプレートと足が離
れているなどというのは論外。