今更なのだが、「キャンピング
ナイフ」という物は果たして
実際のところ存在するのだろ
うか、という疑問がある。
刃物というのは専門分野に特
化されて発達してきたが、キ
ャンプ専用のナイフというの
は真実のところあるのだろう
か、という漠然とした疑問。

最近死語になった用語で「登
山ナイフ」というのがかつて

あった。
現在マスコミなどが言う「サ
バイバルナイフ」(表現出鱈目)
の事だが、果物ナイフと十徳
ナイフと肥後守のような工作
文房具ナイフ以外はすべてを
「登山ナイフ」としていた。
かなり大雑把だとは思うが、
彫刻刀や包丁のように特化細
分化された物ではないナイフ
というのは、本来はすべて同
枠のように思える。
汎用スタイルこそがナイフの
持ち味でもあるし。

ゆえに、「キャンピングナイフ」
とかは本来は本質的には存在
しないのでは、と思えるのだ。
近年の日本で「流行」したナイ
フによるバトニングについては
別物で。
刃物によるバトニングなどは
日本では古来から行われてい
た。古い日本刀の短刀で棟に
打痕がついた個体は多くある。
それは明治以降に日本刀の短
刀を竹割りや諸工作に転用し
て活用したからだ。
明治維新直後に刀が無用の物
となって人力車のスプリング
代わりに多用されたのよりは
刃物として転用されているの
でまだましだが。
短刀だけでなく鉈などの棟を
杵のようなどつき棒で叩いて
木工仕事をするのは古来から
現代まで日本では行われて来
た。
薪割りも本来は斧や鉈で行う
ものであり、ナイフで薪割り
というのは特殊事例だ。これ
は北欧でも。
サバイバルに近い刃物の運用
方法なのだが、日本ではここ
6~7年前からのキャンプブー
ムで俄かに大流行した。
バトニング自体は古来からあ
ったし、ナイフや鉈で薪に切
れ目を入れて着火しやすくす
る方法も大昔からあった。
ただ、焚き付け作りのフェザ
ースティックは日本に入って
来たのは案外新しい。
あれはメタルファイアが流行
し始めてから日本では広く知
れ渡ったものだろう。
ただ、薪や焚き付けに切れ込
みを入れる用法は昔から日本

でも存在していた。

キャンプで使えるナイフ、と
いうのはあるが、キャンプ専
用のナイフという物は無い、
と私は思うのだ。
使えるナイフならば何でもい
いのでは、と。
「フルタング+コンベックス=
最強キャンピングナイフ」と
いうのは作られた神話だから。

こういうン十年昔のスタンダ
ードなタイプのナイフが、実
はキャンプシーン、ブッシュ
クラフトシーンでも大活躍す
る事を今更ながら強く感じる
次第にて。


結局、マスプロラインリリー
スシリーズが定番になったと
しても、こういうナイフを作
る人の作が一番好き、という
個人的な思い入れと感想は置
いといて(笑
あたしゃ、カスタムナイフで
も惜しげもなく使うよ~。
ナイフだから。オブジェじゃ
ないから。