
こういう動画を探していた。
数々の動画はあれど、この造
形は素晴らしい。
出来上がっているブレードに
ハンドルを作る作業の動画。
ブレードの刀身はいくらでも
鍛造で作れても、拵(こしらえ)
たる柄(つか)にあたるナイフ
のハンドルはこれまでいくつ
作ってもあたしゃド素人だか
ら(笑
シースなんてもっとしでえぞ(笑
刀身製作のみは一定程度の領
域は獲得できている。
あと、研ぎ。これは刀身製作
よりも遥かに上の領域。
二代目小林康宏師は鎺(はばき)
造ったり、白鞘造ったりも巧
いんだよね。
ちなみに鍛冶押しだけでなく、
本当の日本刀研磨師としての
研ぎも二代目康宏は巧い。
「器用貧乏」と自分では笑い
ながら言っていたけど。
刀身製作だけでなく、研ぎと
拵作りは藤安将平刀匠も抜群
に巧い。
過去にもここで紹介したけど、
斬鉄剣をも造る将平刀匠が私
の為に打ってくれた小柄小型
は藤安刀匠の支援者の方が私
にプレゼントしてくれた。
ウサギさんが月を見ている刀
工自身彫のある小柄小刀。
その作を手に取って観た時、
感極まった。
作域も素晴らしいが、刀匠と
支援者の方の心に打たれた。
刀鍛冶は刀を打ち、人は心を
打たれる。
何年か前、藤安刀匠が私の親
友町井勲氏に語っていたらし
い。
私と町井さんと藤安将平氏と
で日本刀について極めてコア
でマニアックな部分での三者
対談をしたものを纏めて出版
物にしたら面白いのではなか
ろうか、との事だった。
私はかつての名著『日本刀職
人職談』(絶版)を思い出した。
あの書物での各界各人の対談
は非常に深く、素人向けはし
ないながらも、大変興味深い
対談が展開されていた。
福永酔剣先生ともご存命のう
ちにぜひお会いして、いろい
ろ深い日本刀についてのコア
なお話を聴きたかった。
今、どんどん、本当に深い所
を知る日本刀関係者たちが鬼
籍に入られつつある。
失伝はすぐにやってくる。
現代は本当の二輪競技車両の
ハンドリングの要諦を唯一知
っているのが本間利彦氏ただ
一人になってしまったように。
親友の刀屋である五十嵐ケイ
は、日本刀関連の刀職の技術
と職人が著しく消滅している
現状を憂い、刀職を育てる機
関をまず私営から組織し始め
た。
日本刀に関する日本固有の技
法が消滅しないために。
そうした事業は素晴らしい事
だと私は思う。
私も引退していた刀工二代目
小林康宏が再び鍛冶仕事に復
帰するプロジェクトを私の発
案と周旋と企画立案実行で、
60口弱程とはいえ、切れ物日
本刀再興の一助は短期間であ
ったが担えたとは感じている。
すべては、日本固有の日本刀
文化の継続を願っての事だ。
全く利益第一主義を排除して
の厳しい企画だったが、一定
程度の斯界への波及成果と国
内への波紋投げかけという効
果は収められたと総括してい
る。
そうした事の継続性は機関な
りを公的に組織しないと不朽
性を具備するのは難しい。
これからも多くの日本刀を愛
する人たちが出て、各方面で
諸氏のやり方で大いに日本刀
と日本の刃物と日本文化の継
承発展に尽力される事を私は
願ってやまない。
刀鍛冶同士、日本刀好き者同
士、他者を貶したりこけ下し
たりはせずに、互いに敬意を
以てね。
日本刀業界、かなり排他的で
上意下達式で、権威主義に毒
され過ぎているから。
いつまでもそれを続けている
と、日本刀の世界そのものが
死滅してしまう。
これ以上、日本から「良きも
の」が亡くなるのは日本人と
して私も一個人ながら耐えき
れないし(私個人の思いなど
はどうでもいいのだが)、それ
の行き先は社会として日本そ
のものが喪失してしまう事を
意味するので、憂慮憂国の念
が堪えない。