1970年代末期。
約100年前のワイルド・ビル
ヒコックとバッファロー・ビ
ルの時代と同じように、ビリ
ーはワイルドウエストショー
の団員を連れて田舎町を興行
して旅する生活をしていた。
そこにひょんな事から偽装結
婚で夫に逃げられた富豪の遺
産相続者の女が舞い込む。
本当のカウボーイになりたか
ったビリーと、不幸な履歴か
ら彼に拾われたあすをも知れ
ぬ団員たち。
そして向こうっ気の強い身の
上を明かしていない富豪の娘。
旅から旅を続ける中で、幾多
の騒動に巻き込まれながら、
彼らは友情と愛情を深めてい
く。

イーストウッドの当時の彼女
であったソンドラ・ロックが

名演を見せる。
クリント・イーストウッド監
督兼主演作品。
この作品でのイーストウッド
は、プライドを捨ててまでも
仲間を守る男を演じている。
いかにもである西部の悪徳保
安官に跪いてでも仲間を守ろ
うとする本物の男を演じてい
る。自分の見栄や虚栄心や外
面の為に仲間を売る事などは
絶対にしない本物の男を。古
きアメリカの男を。
ただ、1980年作品公開の時点
で、実社会の実情はこうした
人間ドラマを描かなければな
らないほどにアメリカの人の
心は荒廃し始めていたのだろ
う。やはりベトナム戦争が人
の心に影を落としたという描
写もある。
この作品後、イーストウッド
はどんどん人間社会と人の在
り方を問う社会派作品を作る
事に大きく舵を切って行く。
本作は、シビアにとことんえ
ぐる事はせずに、さらりとし
ながら人の世の矛盾と汚さと
友情を描き、鑑賞後に爽やか
な清涼感溢れる良い作品だ。
人と人の心の繋がりの物語。
この作品でビリーのショーを
楽しみに観に来ている年齢と
同じ世代の小学生くらいのお
子さんたちにも見せられる良
作品。
箴言は無くとも、施設の慰問
等を続けたり、子どもたちに
夢を持たせる活動としてビリ
ーたちが旅をしているという
教育的な作品にクリントは仕
上げている。1時間56分作品。
おすすめ。