メーカーズナイフというと、
マスプロファクトリーナイフ
とは別な特別誂えのカスタム
ナイフの事を指すようなニュ
アンスもある。
だが、ランドールや一時期の
ガーバー、日本の関の企業ナ
イフなどは、一品物のカスタ
ムナイフとほぼ変わらないよ
うな工程と仕上げを見せる。

持っているナイフのどれもが
等しく大切なのだが、カスタ
ムナイフを除外すると、私が
メーカーナイフでいいなぁと
思うのは、オールドガーバー
とランドールだ。日本のハッ
トリも最高だが。


O1炭素鋼はよく切れる。
研究者によると、適正焼き入
れと焼き戻しでロックウェル
65程まで出るという。
アメリカのカスタムビルダー
のテスト動画などでもそれ位
の硬度がロックウェルで出て
いる。
ただし、冷却方式の媒体は油
冷指定。日本の炭素鋼刃物の
ような水冷ではない。
そして、実は油冷は水冷と同
じく油の温度で焼き入れ硬度
等も変わって来る。最初にパ
ッと冷却して、そのあとから
ジワリというように温度を加
工させるのが大切なのは冶金
学的にも水も油も同じだから
だ。水は水ではなく本当はぬ
るま湯。これは日本刀も。
その「湯加減」は刀工各人で
秘伝であり、日本刀の年紀月
に二月と十月が多いのは、井
戸水の水温が安定する時期だ
からとか云われているがそれ
は眉唾だ。日本刀の焼き入れ
冷却は正確に表現すると沸か
した湯(30℃未満でないと科
学的に焼きが入らない)で行
うから、水を汲んだ水温など
は関係ない。二月十月は古い
宗教的なものからだろう。
日本刀焼き入れの水(湯)の加
減は極めてシビアで、その湯
の温度を盗み取ろうとした弟
子が師匠に腕を切り落とされ
たとの伝説まで残っている。
湯温によって焼き入れの変態
の効果が異なって来るからだ。
湯温が冷たければよいという
事も無く、熱すぎればよいと
いう事もない。ただし、真水
だと30℃以上だと焼きは入ら
ない。冷却水に何かを混ぜた
ら条件は違って来るが。

たとえオールドだろうと、ど
ちらも私は使うんだけどさ(笑
特に炭素鋼は赤イワシにはさ
せないが、経年変化で錆びて
くるのは当たり前、という感
じで、適正手入れをしながら
も使う。包丁と同じく。
炭素鋼のランドールもハイス
ピード鋼のガーバーも、よく
切れるとても良いナイフだ。



この鋼材、ストック&リムー
バル工法でナイフを作ってい
る人(主としてアメリカ人)が
多いようだが、鍛造したらも
っと良くなるように思える。


ナイフは腰にこういう角度で
の保持携帯がやりやすい。
私の場合は。



ランドールはモデルNo.26パス
ファインダーが私自身は一番好
きだが、持っていない。なかな
か今は手に入らない。25年程前
までは日本でもかなり市場に出
回っていたのに。
今、新作注文すると3年から7年
待ちとかの話もあって、その時
には俺なんて生きてるかどうか
わからないよ(笑