
スニーキーピート・キューはかなり
カッコいいと個人的には思う。
スニーキーピートとは「狡猾な
ピート」という意味で、ハスラー
の事を指す。人騙しをするセコい
賭け玉目当ての玉突き人。トーナ
メントプレーヤーや勝負師の事
ではない。
小銭稼ぎのためにカモを見つけて
ムシる玉突き人の事だ。
そして、使うキューはハウスキュー
によく似せたスペシャルを使う。
さも玉突きがあまり上手くない風
を装ってカモに話しかけてゲーム
に誘い込んでキュッと首を絞めて
クロージングする。
ハスラーなどがカッコいいのでは
なく、その「一見ノーマル、実は
スペシャルチューンナップ物」と
いう物体のキューがカッコいいと
私は思うのだ。
しかし、スニーキーピートのキュー
について眺めていてふと思った。
これ、ハギ物(あるいはハギ模様
のプリント。ブランズウィックの
ハギ柄プリントハウスキューの
ような)のキューが一般的な時代
には、ごくありふれたデザインの
キューになるけど、1990年代以降
の日本やアメリカではこのハギ様
式のハウスキューは激減したのでは、
と。
そうなるとスニーキーの意味が無く
なる。かえって珍しい目立つキュー
となるから。
本来のスニーキーの目的に使うならば、
いかにもメーカー最安値ラインナップ
のハウスキューですよ、という外見
のキューのほうが元来のスニーキー
ピートの目的には合致しているように
思える。
最近、なんだか概念認識が崩れて、
「ありきたりのハウスキュー」を
模した物がスニーキーピートだった
のに、デザインの様式⇒本ハギ(フル
スプライス)、ノーラップ、ノー
ジョイントカラーのキューの事を
「スニーキーピート」と呼称する
事が一般化しつつある。
それ、違うんだよなぁ。
形式や様式の事を言ってたのでは
ないのよ。元々の大元は。
「そこらにありふれたハウスキュー」
と同じデザインの物だからハスラー
にカモは騙されたりしたのよね。
そして、そのありきたりのキュー
が、1950年~60年代当時は本ハギ
(あるいはハギ風プリント)で
ノーラップのハウスキューだった
のよね。
なので、話を広げると、バラブシュ
カのコンバージョン設計思想も、
ブランズウィックのタイトリスト
を使用した時点で、スニーキー
ピート思想の発展形だとも言う
事ができる。
1990年代以降の一般的なハウス
キューはツートンカラーのキュー
だろう。特に日本国内では。
こういうアダムの一番安いあたり
のラインナップのキュー。

このマルコポーロという製品名の
アダムのキューは、実はシャフト
がとんでもなく素晴らしい。
下手なカスタムを超えている程で、
シャフト商品レベルとしてはAAを
超えているのは確実。もう廃番。
今となっては、こうした材料で
廉価ラインナップモデルを作る事
は不可能なのだろう。バーズアイ
が出ていたりトラ目があったり、
年輪がワンシャフトで28年輪も
ある個体もあった。手元にシャフト
は5本ある。
その素晴らしいシャフト付きの
マルコポーロなのだが、重量には
個体差があるので、微調整は私は
50円硬貨や5円玉を入れて調整して
いる。

このキューは、見た目は全く
ハウスキューなのだが、撞球性能
は著しく良好で、スッポコポンと
玉が入るし、出しもしやすく、
また、キューがよく切れる。
切れ味鋭いキューはトビズレが
大きい事が多いが、このキューは
そんな事はない。
こいつぁ、めっけもんだぜ。
まさに、スニーキーピート。
ハッスルはしないのですけどね。
ハッスルは人騙しだから。そんな
事すると心が濁って汚(よご)
れるから。玉筋も人間の性根も
汚(けが)れてしまう。
映画『ハスラー』(1961)の
深遠なテーマがそれだった。
どちらを選ぶのか、という。
そして、目が覚めないエディに
サラは自殺する事で答えを示した。
先日、このマルコポーロで撞いて
いた動画を東京の人に送ったら、
「ハウスキューですか?」と
言われた。
お。スニーキー完成や(笑)。
撞球の違いが分かるデキル人でも
パッと見がもろにハウスキュー
と思ったみたい。
というか、ハウスキューによく
使われる製品のキューだし、
うちのクラブ撞球会でもこの
個体は共用ハウスキュー(ブレ
イク&来訪者プレー用)だった
のだから「ハウスキュー」でアタリ
なのだけど。
アダム・マルコポーロでのプレー。
手玉は走らせずググッと動かす
狙いの撞き方。地味なキュー切れ。
最初のショットは押しであるの
に戻しの箱玉系にしている。
これは先の動画でも黒8番への
出しで使っているが、押しヒネリ
による戻し玉。
引きでのラインだとラインがずれ
るために押しのひねりラインで
ネクストを出した。入射角は90度
であるのに反射角を30度にする
撞き方。(最初の動画は90度から
45度に出す撞き。二番目の動画は
さらに反射角を浅くする撞き)
手玉の軌道は的玉ヒットの後に
カーブしてゆっくり短クッション
に真っすぐに入り、入った途端
右ヒネリ作用でクッションを噛ん
で反射角を浅く変えてクーンと
手前の長クッションに入って狙
うエリアにビタリと出している。
その次のショットはポジションミス。
これは厚いアングルを2センチ引き
で止めるつもりだったが切れを
制御失敗して引け過ぎた。
それにより、赤3番はサイドと右下
コーナーの二本立てプランが入れ
穴が右下コーナーのみになり、
それを右下コーナーに右下ヒネリ
で入れて手玉を左長クッションに
ワンクッションでヒネリ引きで
戻してピンク4番に出した。
この出しは長長のバタバタでも
次の4からネクストへ出せるので
かまわない。サイドラッチョのみ
気をつければ。
この赤3番への出しは、押しヒネリ
で向こうの奥にポジ取りしたほう
が3入れ4出しの為には良かった
だろう。総合的にミスである。
いくらネクストを狙いすまして
入れても、これはミス。
つまり4番へ出す3番を入れる
位置取り=2番のショットがミス
であるということ。いくら玉を
入れるシュートに成功しても、
これはミスショットだ。