以前書いたものですが、まぁ改めていいかなと思って紹介しておきます。

 

余りに芯がブレないのでいってることがずっと一緒なのが玉に瑕ですが(笑)、ではお時間がおありの方はお読みください👍

僕はそもそもギターを誰かに教えようと思って始めたわけではなく、単純に兄がカッコよくラウドネスの曲を弾いていた姿を見て「真似したい」と思った所からはじまりました。

そしてなにより未だに最高に憧れれ続けているプレイヤーであるイングヴェイマルムスティーンになりたいという一心でギターを弾いていました。

なので、未だに言われるモノマネとかパクリというのは僕にとっては別に悪い言葉ではないし褒め言葉とまではいいませんが、真似している事は自覚しているのでほっといて欲しいですね(笑)

というわけで僕は「成りたいものに成る」という理由でギターを弾いてきました。

だから自分のようになりたいという人に教える事は出来ますが、広く一般的に「ギターを弾けるようにする」というレッスンには向いていない、と感じていたのです。

とはいえ経歴上一応テクニカルなギターをプレイしてきた方ですし、売れるために音楽をやってきたというよりは自分の腕を磨いてどこまでそれが通用するかという厳しい環境の中、音楽で生き抜いていくという覚悟を決めて活動してきたので、その結果として技術が高く評価されたりすることで音楽学校から講師のオファーが来たのは必然と言えるのかもしれません。

そこで僕は何一つ「誰かに教える」ことを考えてギターを弾いてこなかったので非常に戸惑いました・・どうしたら上手く教えることが出来るのだろうか?、人を上手くすることが僕にできるのだろうか?と結構悩んだこともあります。

真面目か!といわれれば結構真面目な方だと思うので尚更でした(笑)

そんな中時間は待ったなしという事で、学校で教える生活が始まったのですがとにかく必死で一生懸命やりました。手を抜くことが分からず、それぞれ違った生徒の悩みに対応すべく必死にその生徒たちの視点に合わせて考えてみたり、あらゆる角度からそれぞれの学生たちのプレイを分析したりと毎日忙しかったですね・・自分の音楽をやるよりも大変でした。

思えば30代の一番音楽活動しなければいけない時期に僕は音楽学校の講師として約10年の間、人に教える事に重きを置いて過ごしました・・その時はそれが一番だと思っていましたがやはり教えている学生たちからは「先生は自分の音楽活動をしてほしい」と言われるようになり、僕がすべきことはやはり自分の作品を作りそれをファンの人たちに楽しんで貰う事なのだと再認識させられたのです。

音楽学校では卒業生たちが華々しい活動をしてくれているお陰で僕の株も上がり、僕の音楽人生で想像もしていなかった教則本を出版するというチャンスが訪れました。これは本当に自分でも意外な事でした。

そこから派生した「超絶ギターセミナー」は元々「超絶ギタリスト養成ギプスセミナー」という教則本のものだったのですが、残念ながら僕の本は廃刊となり現在出版されていません。やはり難しすぎたのか分かりませんが時代に合わなかったのかもしれません。でも発行部数は一万部を超えておりもう在庫は殆どどこにもないので確実に一万人以上の方に手にしてもらえたという事でとてもありがたい事です。

個人レッスンから音楽学校、そして楽器店での全国規模のギタークリニックによって僕が得たものはやはり多くの人が「僕のように弾きたい」というまさに僕がギターを始めた時に高崎晃さんやイングヴェイに抱いた感情を僕に持ってくれているという事です。

それはきっと僕がただギターを弾けるからではなくその人たちにとっての僕は僕が鳴りたかった人達のようにカッコよくギターを弾くそのすべてを真似したいという事になるのだと思います。

だからこそ「僕にしかできないレッスン」があると思い今回改めてそこにフォーカスを当てていこうと考えています。

誰もが手軽に楽器を始められるようになり、僕が若かった時代にくらべギグバッグを背負った女の子たちがこれほど街で見受けられるなど考えてもみなかったわけですから、楽器が売れなくなったとはいえ僕が思うに単にそれは楽器が世の中に溢れかえっているだけの事だと思っています。中古市場を含めると昔より楽器は圧倒的に数が増えていると思います。

そんな中僕が憧れたようなギタースタイルは今の時代にそぐわないのかもしれませんし、あまり必要とされないのかもしれませんが、僕は自分のセンスを信じてここまでやってきたので自分が良いと思ったものがこの世から消えてなくなるようなことはないと思っています。

そもそも流行しているものではなかったし、時流に乗っていないものは何時の時代にも関係なく生き残っていくものです・・だからこそ僕は選んだのかもしれません。

ギターを始めた頃からクラシカルなメロディをエレクトリックギターでプレイする事は一番好きでしたが、当然渡米したときはブルースでの会話をするべく徹底して練習し、場数を踏みました。その経験は今でも大きく影響していると思います。そしてその後もなおクラシカルな旋律を貫き通す事で、モノマネだのパクリだの言われてきた僕のスタイルは少なくとも20年間は音楽を仕事にして生き残ることが出来ました。

2012年にリリースした『FUTURE DESTINATION』という曲はその曲が弾きたいという為だけにレッスンに来て下さる方が現れるようになり、楽曲の持つ魅力や力を自分自身改めて実感することが出来ました。

というわけで、僕にはいわゆる一般的な教室や学校のレッスンよりも僕自身が生きてきた中で経験してきた全ての事を伝える事が何より重要だと考えるようになり、今回の『超絶音学塾』を開校しようと決意しました。

講師はもちろん僕だけですし、より大きく広めていこうとは思っていません・・よって僕が存在するまででこの塾は終わりという事になります。逆僕が存在する限りは出来るだけ僕の経験してきた事、そしてこれからさらに経験していく事を共有しつつ、人生を通して得た音楽の経験を分かち合いながらそれぞれの人生にも何らかの良い影響を与えらえるレッスンがしたいと考えています。

教える人間の教わる人間に対する思いやりと教わる人間の真剣な思いが合致してこそその時間はとても有意義なものとなり価値を生み出します。教える側の僕は大切な時間を教わる人たちのために使い、その分教わる人たちは僕の長きにわたる経験をレッスン料として購入する、という事なのだと思います。

なのでやはり教える側にも教わる側にもそれ相応の覚悟があってこそ初めてそこに大きな成長の可能性があるのではないかと考えています。