先日22日、僕がギターを始めたきっかけであるラウドネスのギタリスト高崎晃氏がなんと60歳の還暦を迎えたという事でお誕生日おめでとうございます。

僕は中学2年生の時、兄が弾いていたラウドネスの曲にノックアウトされて、中学三年生になった時初めて自分のギターを購入して始めました。

 

高崎晃になりたい!!カッコよくギターを弾きたい!!という一心で日々ラウドネスの曲を弾きました。すると3か月ごろには何となく弾けるようになり手ごたえを感じたのです。

 

とにかく徹底的に真似しましたし、絵をかくのもまぁまぁ得意だったので何かにつけて高崎さんの画を書いたり美術の授業でもランダムスターを持った高崎さんの肖像画を書いたりした事は覚えています。

 

その後、友達にイングヴェイの存在を教えてもらってからはイングヴェイを徹底的に調べて研究し(別に車とかタバコとか時計とかではなくあくまでプレイとサウンドです)、真似しまくりました。

結局僕がギターが上手くなった理由はただ一つ、自分の憧れている対象をとにかく真似しまくった・・という事になります。

 

それだけともいえるその執着心は尋常じゃなかったかもしれません・・特にラウドネスとイングヴェイの2大アーティストに極力絞って他にはあまり目もくれないというか、それだけで手いっぱいでした。

 

当たり前ですよね・・当時のヤングギター人気投票ではでは日本人断トツ1位、外国人断トツ1位の二人でしたから僕と同じようなギタープレイヤーは日本には沢山いたと思います。

 

でも僕はラウドネスとイングヴェイ以外に全く興味がなかったのです・・なので後にお会いして恩師となった成毛滋さんの有名なラジオも全く知りませんでした。

僕は常に自分が憧れるものから直接盗み取る事しか考えてなかったからです・・たとえ「イングヴェイの様に弾ける」人がいたとしても(当時はシュラプネルレコードからイングヴェイより技術のあるプレイヤーも存在したかもしれません)僕にとってはイングヴェイのトーンが好きなのでその音を出すには彼を真似するしかなかったのです。

 

僕が音楽学校でギターを教えるようになってもつくづく思うのは、上手になる人ほど「目標(目指しているプレイヤー)」が明確な程上達が早いと思いました。明らかに影響を感じたとしても結局はその人そっくりにはなれない(というかならない)訳ですから、憧れるという思いの強さとエネルギーがあるのとないのとでは大きく違うのです。

 

僕は大抵の事はすぐに弾けるようになりましたが、これも結局高崎晃とイングヴェイマルムスティーンというその時代に突き抜けている存在を極限まで追い込んでそれを乗り越えたいという強い意志があったからであって、越える越えないに関しては人それぞれの見方で如何様にも変わる事なので気にしていませんが、少なくとも自分自身は越えるために可能な限り研究し尽くして真似をしたのです。

 

そもそも学ぶということ自体その人と真似る事であって「まなぶ=まねぶ」ともいわれてますから、それをどこまで追い込めるかってだけの差だと思います。

 

結局、突き抜けた2人を追い続けたおかげでギターを弾くという事に関してはジャンルを問わず、耳が鍛えらえたのでどのように弾いているか、どのようにすればこのような音になるかという事が分かりやすくなりました。

 

だから大抵の事は弾けますし、さらに自分の得意なものでは突き抜ける事が出来たのだと感謝しています。

 

本格的なヘヴィメタルバンドとして海外へ挑戦したラウドネス、スウェーデンから一人渡米し、ギターやアンプ、ファッションなどほぼすべてリッチーブラックモアが持つイメージをすべて自分のオリジナルに塗り替えてしまったイングヴェイマルムスティーン・・やっぱり突き抜けた人を極める事で得られたものは非常に大きかったと思います。

なので僕のギター人生は未だなお一切の悔いなく、楽しく過ごせていると日々実感しております。

 

KellySIIMONZ