2020年もあと少しとなったので丁度20年前からのデータなどを見返していると30歳の僕はとても強気でイケイケな感じが面白く、改めて読んでみると間違ったことは一切言ってないと思う。

 

ただ若いというだけで生意気だったり偉そうだったりと今も特に変わってないんだけど周りの見る目が変わっていくという事なんだと今は理解できます。

 

とはいえ50歳になっても訳の分からない奴はいるし訳の分からない奴に絡まれる事もあるのでそういった事もあまり変わってない世の中ですがね(笑)

 

というわけで20年前に教則CD-Rを発売した中での「ネオクラシカルの考察」を紹介しておきます。

 

しかしブレてませんね未だに・・だから続けられてるんだと思うけどね(笑)

 

20年目にしてこの思いをNHKのクラシック番組で語れるとはやはり「一年岩も通す」って事だ👍

そして何より語るだけでなく自分のギターでさらにクラシックとの親和性を実演で叩き出せる能力が身についたのも20年前では今ほど出来なかったと思うし、常に「今が最高!自己ベスト更新」の人生だからこそできるものだと思います👍

 

俺のレクチャーを受けたいという人の多くはこの「クラシカル」なスタイルを如何にして修得するかという部分が大きく締めていることは容易に想像がつく。

 

しかしこのスタイルも先に挙げたブルーズのベーシックなテクニックが基礎にない限り、仮にバッハを綺麗になぞっても俺の様なアグレッシヴな雰囲気は全く出せないと考えて欲しい。

 

 まず、このクラシカルなスタイルには避けて通れない人間がいるね(笑)、そう俺が一番大きな影響を受けた人物、イングヴェイマルムスティーンだ。

 

音楽的にクラッシックを導入したロックアーティストという括りでは他にもたくさんの優れた人間がいるが、奏法的な部分に限定すればこれほどヴァイオリン的なサウンドをエレクトリックで聴かせた人間はウリジョンロートを除いてなかなかいなかったように思う。

 

まぁ当時はともかく現在はイングヴェイ本人もウリの影響を認めているのでこの辺りは細かいことを言う気はないが(苦笑)、イングヴェイの方がトータル面を含めても俺には格好良く見えたとだけいっておこう(笑)。

 

 イングヴェイを語らせれば俺はその辺の?どんな人間にも負けない自信はあるが、今回は冷静に技術のみに絞って解説する。

 

まず俺は自他共に認めるイングヴェイのサウンドに最も近い男であるのは言うまでもないだろう(笑)。これは「テクニック」という部分は勿論のこと「トータル的な雰囲気」が近いという事は言わずもがな・・だと思う。

 

良くも悪くもこれは色々言われる点だね(苦笑)、しかし考えてみて欲しい、イングヴェイという人間はスウェーデン出身でアメリカ人でもない。

 

イングヴェイが出すサウンドはまさに彼しか出せないものだと言う事はシーンに登場してから十五年が過ぎた今でも健在である、事故などの後遺症もあってかテクニック的にはいろいろ変わった部分もあるのは誰もが感じていることだろうが、彼の登場後シーンにはフォロワーまたはクローンといわれる人間が沢山登場しそれこそ「上っ面」の部分だけを物真似した奴等で溢れかえった・・そしてそういう良くない方向に傾いたシーンは必ず終わりが来る。

 

自然淘汰されたシーンに残ったのはやはりイングヴェイだったというわけだ、そんなことは十代の俺にだって分かっていたことだし当然だと思う、俺が14歳の時に感銘を受けて「イングヴェイになりたい」と思った部分は後に出現したフォロワーのアプローチとは全く違ったからである、初期ポールギルバートやトニーマカルパイン、クリスインペリテリなどが当時フォロワーと言われていたけど俺にいわせれば全く別物であった、仮にイングヴェイスケールとまで言われているハーモニックマイナーをみんながプレイしていても俺には全然同じには聴こえなかったし仮に同じギターリフのイントロでもキッズの頃の俺にはやはりイングヴェイがプレイしているサウンドの方が明らかに格好良いいと感じていた。

 

 インペリテリなんかはデビュー当時笑ってしまうぐらい楽曲が似ていて、「なんだこれ?」と思ったが、後々若干違ったアプローチを行い今となってはインペリテリ風などといわれるまでになっている。

 

俺もよくイングヴェイのパクリとか言われたが、そもそも何処をどうパクっているかという話になれば、それこそインペリテリやその辺のアーティストは俺とは比較にならないぐらい楽曲そのものを引用していたし、俺の楽曲はそもそもバッハから直接引用した部分がたまたまイングヴェイのアプローチに近かったりすることが多いだけで、そういった意味ではイングヴェイも俺もバッハのパクリということになる、「パクリ」と「引用」という言葉は結局その言葉を発する人間の感情がはっきりとることが出来て俺自身非常に興味深かった。

 

 自主制作アルバムSIGN OF THE TIMESをリリースしたときもはっきり分かれたのがこの部分だ・・イングヴェイに強く影響されたというのは当然のことで俺自身はっきり分かっていることだから何も言う気はなかった、数多くの人が「こういうアーティストを待っていた」「イングヴェイのスタイルをさらに進化させた」など賞賛してくれたが「オリジナリティが全くない」などの批判は信じられなかった・・

 

俺とイングヴェイが全く同じに聴こえるという人間には俺はいいたい、そいつらは本当のイングヴェイファンでもないと。

 

俺とイングヴェイの違いなんて誰よりも俺自身が痛いほど分かっているのにそんな事すら分かろうとせずに(その部分には全く触れずに)イングヴェイとの共通点のみを指摘し、挙げ句の果てには開き直るという・・相手にも出来ない奴がいたのも事実。

 

まぁそんな事はアクの強いイングヴェイマルムスティーンというアーティストと同じジャンルで戦うことを決めたときから覚悟していたのでなんとも思わなかったが、俺の出現はあるいみ俺と同世代のフォロワー達を大いに刺激したようですさまじくジェラシーを感じてくれたようだ・・それは最高だね(笑)。

 

俺がいえることはイングヴェイという存在がこれほど認められている日本で彼の素晴らしいプレイに感銘し、その意志を受け継ぎ彼のお陰でここまでの可能性を見いだせたと感謝の意を込めてこれからは思う存分にケツを煽らせて頂きます、とね(苦笑)、だっておかしいよね?これほどフォロワーがいるのにこれほど不甲斐ない国も他にないってもんでしょ?(苦笑)、一人ぐらい彼をビビらせなきゃさぁ・・。

 

何はともあれ、俺はイングヴェイとそれ以降に出現したアーティストを同じ括りでは考えていない。

 

全くといっても過言ではないし、それが分からない人間は俺のいっていることがなんだか分からないかもしれないだろう(笑)。

 

俺がイングヴェイに感じられるのは明かな「本物」のトーンだ、それはクラプトン、ペイジ、ベックなどにも通じる「技術では補えないもの」ということ。まぁそればかりは本人が決めることではなく、聴き手がどう感じるかに過ぎないのだが俺にはそう感じるのだから仕方がない(笑)。

 

ただ大きく違うのは「楽曲の中で自分を活かせる」人間か「ギターを活かすためには楽曲を犠牲にしてもかまわない」と思っている人間か・・この差は非常に大きいと思う。

 

俺は前者でいたいと自分にいつも言い聞かせ厳しくしているつもりだし、それを実現できていると自負している。俺がみんなに教えたいことは「ギター小僧を唸らせる」テクニックではなく、「純粋に音楽を聴くだけの人達にも感動を与えることの出来る」テクニックである、まぁこのレクチャーを買おうと思っている時点でいわずもがなだろうけどね(笑)。

 

かなりの能書きをたれてきたけど、ガタガタいわせないためにはプレイでねじ伏せるしかないわけで俺もそういった人生を歩んできた。まぁそれでもガタガタいうんだけどねとくに日本人は(苦笑)。

 

人の事気にしている暇があったらホントもっと自分に厳しくして欲しい。アメリカ人はライバル心は凄いけど「個人主義」がしっかり定着しているので所詮人事はあまり気にせず自分のやりたい事に没頭できるのかもしれない。

 

まぁ総てのアメリカ人を見たわけではないので断定できないけど、プラス思考は非常に強い人間達だと思う。他人のことを自分より凄いと感じた時点でどう動くか?・・アメリカでは多くの人が「それを越えてやる」と思うだろうが日本ではどうだろう・・俺が肌で感じたのは「それをどうやって陥れてやろう」という感情が働く人が多いようだ(苦笑)。

 

自分より凄い才能は「脅威」ではあるが「恐怖」だと思ってはいけない、凄い人間は人を陥れたりすることなんて考えてもいないんだから・・素晴らしいプレイヤーはみんなオープンだった、でも内に秘めている自信はこちらにも伝わる凄まじさがあった。

 

自信があるからこそ人に優しくできる、そういった「余裕」を常に持っていて欲しい。

 

その余裕は必ずギターのみならず総てのことに反映されるだろう・・。

 

ケリーサイモン(Kelly SIMONZ)